Small Molecule Therapeutics Design
AI/機械学習、物理学ベースの 3D 分子モデリング、ラボ・インフォマティクスを 1 つの環境で統合した唯一のソリューション
高品質の低分子医薬品の特定を迅速化
創薬には、複数の分野にわたるアプローチが必要です。BIOVIA の低分子医薬品設計向けのエンドツーエンドの統合ソリューションは、リサーチ・インフォマティクス、物理学ベースの分子モデリングおよびシミュレーション、ラボ・インフォマティクスにおいて 30 年以上かけて育んだ専門知識に基づいて構築されています。多分野にわたる研究チーム間のコラボレーションが高まるため、低分子医薬品の設計、発見、開発を迅速化し、コストを削減することができます。
1 つのプラットフォーム: クラウド上の伸縮自在で柔軟性、拡張性に優れたソリューション
BIOVIA の低分子医薬品設計ソリューションは、3DEXPERIENCE プラットフォームにシームレスに統合される Software-as-a-Service (SaaS)アプリケーションとして利用できます。 小規模なチームと大規模な製薬組織の両方の研究ニーズに対応することができ、以下の機能を備えています。
- ハードウェアや IT への投資を必要とせずに、最新のソリューションを迅速に導入
- 個々の研究プロジェクトに固有の要件に焦点を合わせたデータ主導型ワークフローをカスタマイズ
- 独自のカスタム・モデルまたはサードパーティー製モデル、アルゴリズム、およびデータ・ソースを組み込み


アクティブ・ラーニング・サイクルによる高精度の予測モデリング
BIOVIA は、仮想的なリード化合物の特定方法・最適化方法と、ラボでのユーザー独自の実験設計/テストをシームレスに統合することで、創薬を合理化します。これにより、次のことが可能になります。
- 「アクティブ・ラーニング」を使用して「次に何をすべきか」を予測
- 予測モデルへのアクセスを民主化し、効率を向上
- 医薬品開発のライフサイクルを通して、データの整合性、セキュリティ、トレーサビリティー、一貫性を確保
AI と機械学習を採り入れた最先端科学
- AI 主導の薬品設計
- モデリングとシミュレーション
- モデルの構築
生成 AI により、コスト高の実際の試験を削減
BIOVIA Generative Therapeutics Design (GTD)は、設計に生成 AI を採り入れることにより、新しい低分子の仮想的な作成、テスト、選択を自動化します。 複雑なターゲット製品プロファイル(TPP)を同時に処理するマルチパラメータ最適化(MPO)戦略を使用して、リード化合物を向上させます。
研究者は、この直感的な AI ベースのワークフローを使用することで、開発スケジュールの短縮、隠れた洞察の発見、化学的空間の探索、プログラムあたり数百万ドルの研究費の節約を行うことができます。GTD は、低分子医薬品開発のために、計算化学者と医薬化学者を AI で支援するように設計された唯一の商用グレードのソフトウェアです。

AI と物理ベースのモデリングを組み合わせた創薬
BIOVIA Discovery Studio Simulation を使用すると、分子モデリング担当者は 3D ファーマコフォアおよびドッキング・モデルを構築し、それを BIOVIA Generative Therapeutics Design で使用することで、リード化合物の品質を向上させることができます。 また、Cambridge Crystallographic Data Centre (CCDC)の高スループットのドッキング・アルゴリズム GOLD を追加のライセンスなしで利用することもできます。
Discovery Studio Simulation に、検証済みの物理ベースの、長期にわたり検証されてきたホモロジー・モデリング・アルゴリズム MODELER に加えて、構造予測用の OpenFold/AlphaFold AI モデルが追加されました。

お客様自身のラボ・データを使用して ML モデルを簡単に構築
BIOVIA Machine Learning Workbench は、使いやすい対話型のユーザー・インターフェースを備えており、研究者にデータ・サイエンス分野のバックグラウンドがほとんどないか、あるいはまったくなくても高品質のモデルを簡単に構築できるようにします。これらのモデルは、リード化合物を最適化するために、BIOVIA Generative Therapeutics Design の実験で使用されます。
定期的に、あるいは新しいデータが利用可能になったときに、モデルのトレーニングを実施するようにすれば、最適な薬物候補を特定しやすくなるため、すべてのアッセイ・データを活用して予測モデリングを向上させることができます。

AI 対応データのパワーの活用
- データ・インサイト
- データの関連付け
データからインサイトを獲得
どの化合物をテスト用に合成するかを、情報に基づいて迅速に決定できます。
BIOVIA Insight を使用すると、研究者は、Generative Therapeutics Design が提案した分子データを、計算された特性や実験的に得られたデータと併せて詳細に視覚化、分析、閲覧することができます。また、他のチーム・メンバーとシームレスに協力しながら、化学構造、特性やその他のユーザー設定の可視化情報を比較することができます。


実際のデータと関連付ける
BIOVIA Scientific Notebook と BIOVIA Materials Registration は、既存の知識を活用し、材料を汎用的に表現し、探索と下流工程の業務とのギャップを埋めることで、効率とチームの生産性を向上させます。
これらは、低分子医薬品設計の多くのステップをサポートしています。具体的には以下のものがあります。
- 仮想的な実験と化合物に関するアイデアの登録
- 化学反応および合成化合物のロットとして収集
- チームのインベントリに、化合物のアイデアがすでに実際の化合物として存在するかどうかを判定
さあ、始めましょう
低分子医薬品設計の世界は変化しています。BIOVIA で一歩先を行く方法を発見しましょう
低分子医薬品に関する FAQ
高分子医薬品と低分子医薬品の主な違いは、サイズ、構造、製造プロセス、体内における作用です。高分子医薬品と低分子医薬品の主な違いを以下の比較表にまとめています。
項目 | 低分子医薬品 | 高分子医薬品(生物製剤) |
---|---|---|
サイズ | 小(通常は 1 kDa 未満)。 | 大(通常は 1 kDa 超、最大 150 kDa 以上)。 |
構造 | シンプルで定義が明確な化学構造。 | 複雑な 3 次元構造。 |
生産 | ラボで化学的に合成。 | 生細胞を用いて製造(バイオテクノロジー・プロセス)。 |
安定性 | 安定性が高く、多くの場合経口摂取が可能。 | 安定性が低く、通常は冷蔵保管し、注射して投与する必要あり。 |
投与経路 | 経口、局所、静脈など。 | 主に注射(静脈内、皮下)。 |
送達メカニズム | サイズが小さいため細胞に入りやすい。 | サイズが大きいため細胞外成分が標的。 |
対象 | 多くの場合、酵素や受容体などの細胞内標的に作用。 | 主に細胞外の受容体またはタンパク質が標的。 |
免疫原性 | 免疫反応を誘発する可能性が低い。 | 免疫原性の可能性が高い。 |
代謝 | 通常は酵素により肝臓で代謝。 | 主に細胞または血流中のタンパク質分解によって分解。 |
開発コスト | 通常、生産コストと開発コストが低い。 | 製造が複雑なため、生産コストが高い。 |
特許の存続期間 | 一般的に、生産が単純なため短い。 | 開発と規制が複雑なため長い。 |
例 | アスピリン、イブプロフェン、スタチン、メトホルミン。 | インスリン、モノクローナル抗体(リツキシマブなど)、ワクチン。 |
低分子医薬品の例を以下に示します。
- アスピリン(アセチルサリチル酸) - 鎮痛剤、抗炎症剤、抗血小板剤として使用されます。
- イブプロフェン - 痛みの緩和、炎症の抑制、熱さましに一般的に使用される非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)。
- パラセタモール(アセタミノフェン) - 鎮痛剤や解熱剤として使用されます。
- シンバスタチンまたはアトルバスタチン - 血中のコレステロール値を下げるために使用される薬剤。
- メトホルミン - 血糖値を下げることで 2 型糖尿病を治療するために使用される経口薬。
- オメプラゾール - 胃酸の分泌を抑制し、胃食道逆流性症(GERD)や消化性潰瘍などの疾患を治療するために使用されるプロトンポンプ阻害薬。
- シプロフロキサシン - 細菌感染の治療に使用される抗生物質。
- セルトラリン - 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)クラスに属する抗うつ薬。
- ワルファリン - 血栓の予防に使用される抗凝固薬。
低分子医薬品には次のようなメリットがあります。
- 経口投与
- 細胞膜透過性
- 安定性
- 製造の容易さ
- 標的特異性
- バイオアベイラビリティ
- 薬物相互作用が少ない
化学的に合成される低分子医薬品とは異なり、高分子は生物学的プロセスを用いて作成されます。これらの生物製剤は、生細胞を使用して製造されるため、プロセスはより複雑で高価で時間のかかるものになります。保管や投与に特別な条件(冷蔵や注射など)が必要になることがよくあります。
AI は、化学空間の探索と、分子相互作用の予測を自動化することで、低分子医療薬設計を改善します。これにより、研究者は有望な化合物をより迅速に特定し、試行錯誤のテストを減らし、より高い精度でリード分子を最適化することができます。
BIOVIA のプラットフォームは、AI、機械学習、分子モデリングを統合して創薬プロセスを合理化することで、低分子医薬品の開発を強化します。研究者は、データ主導の意思決定、リード化合物の最適化、開発期間全体の短縮を行うことができます。
BIOVIA のソリューションの詳細
経営規模の大小を問わず、シームレスなコラボレーションと持続可能なイノベーションに、当社のソリューションがどう役立つかについて、BIOVIA の担当技術者がご説明します。
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