エンジニアリング・チームはしばしば、様々な設計特性をシミュレーションするため、それぞれの領域に特化したシミュレーション・ツールを複数使用し、製品シミュレーションを実施しています。しかし、複数のベンダー製ソフトウェア製品の使用は、効率性の低下や費用の増大につながります。SIMULIA は、スケーラブルな有限解析製品群を提供します。 これによって、あらゆるユーザーはシミュレーションの専門性や取り組む領域が異なっていても、情報の厳格性を損なうことなく、チームで協調してシームレスにシミュレーション・データや承認済み手法を共有することが可能になります。
Abaqus Unified FEA 製品スイートは、日常的な解析から高度なエンジニアリングの問題まで、多種多様な産業用途をカバーする、すべてがそろった強力なソリューションです。例えば、自動車業界のエンジニアリング作業グループは、共通モデル・データ構造と統合されたソルバー・テクノロジーを使って、全車両荷重、動的振動、マルチボディー・システム、衝撃/衝突、非線形静的、熱的結合、音響-構造連結などさまざまな問題の検証を行っています。多くの業界トップ企業が Abaqus Unified FEA を活用して、プロセスとツールを統合し、非効率性を改善してコストを削減し、競争力を確保しています。
導入効果
- 実際の製品の挙動を正確に予測して、製品の信頼性を高め、品質保証に関するコストを削減できます。
- コストのかかる物理テストを実施する必要性が、大幅に低下します。
- ターンアラウンド時間が短縮するため、製品設計プロセスの初期段階でシミュレーションによって意思決定に影響を与え、コストのかかる設計のやり直しをなくすことができます。
- 構造シミュレーションに単一の機能ですべて対応して標準化でき、エンジニアリングの生産性が向上します。
機能
- 構造応力、動的陽解法、熱応力、熱伝導、細孔流体拡散など、幅広い非線形解析処理。
- 高性能な固有値ソルバー、非定常/定常力学、ランダム応答、サブストラクチャなど、最新の線形力学フレームワーク。
- 金属、ポリマー、複合材料、コンクリート、疲労破壊力学など、高度な材料モデリング機能。
- 部品の大規模アセンブリー間における複雑な相互作用のモデリングに対応した堅牢な一般接触機能。
- シミュレーションのターンアラウンド時間を最小限に抑える高性能ソルバー。
- Abaqus/Explicit で周期対称解析手法を使用して、シミュレーション時間を短縮し、メモリ要件を削減できるようになりました。
- Abaqus/Standard で、1 つのジョブ内から複数の非線形荷重条件を実行できるようになりました。この新しい機能により、複数のジョブを実行する場合と比べて、実行時間と出力ファイル数が大幅に削減されます。
- インポート機能が強化され、Abaqus/Standard と Abaqus/Explicit 間で節点温度とユーザー定義フィールド変数を転送できるようになりました。
- 拡張有限要素法(XFEM)が、温度の自由度を使用した処理をサポートするようになりました。
- Abaqus/Standard の陰解法動的解析が、トポロジー、シェルの厚み、格子サイズ設計変数に関する随伴感度をサポートするようになりました。
- 繊維強化複合材料に関する LaRC05 損傷開始基準が Abaqus/Standard で使用できるようになりました。
- 延性金属の Hosford-Coulomb 損傷開始基準が Abaqus/Standard と Abaqus/Explicit の両方で使用できるようになりました。
- ゴムなどの材料を解析するための Valanis-Landel 超弾性材料モデルが Abaqus/Standard で使用できるようになりました。
- Abaqus/Explicit の帯域を制限した減衰を実行して、指定された周波数範囲内の望ましい均一な減衰比を適用できます。
- Abaqus/Explicit の C3D10 要素でひずみ制御が使用できるようになりました。
- 複合材料固体要素のレイヤーの厚みを指定し、くさび(三角形のプリズム)要素と複合材料固体断面の定義を一緒に使用するための分布。
- Abaqus/CAE には、選択したデータを odb ファイルから削除するツールが用意されており、ファイルのサイズを大幅に縮小できます。
- CATIA V5 形状を Linux プラットフォームで直接インポートできるようになりました。
- SolidWorks アセンブリーを複数の部品としてインポートできるようになりました。
- せん断フローの視覚化に対するユーザー制御が改善されました。
- Abaqus/CAE が、Abaqus/Standard で微小すべり一般接触をサポートするようになりました
- Abaqus/CAE が、複合プライの厚み分布を定義するときに、解析フィールドをサポートするようになりました。
- Abaqus/Explicit をハイブリッド・モードで実行できるようになりました。MPI とスレッドを各 MPI プロセスと組み合わせて、ユーザーが指定した数のスレッドを開始できます。ハイブリッド・モードでは、Non-Uniform Memory Access (NUMA)アーキテクチャと、各ソケットのコア数の増加傾向を活用します。
- Abaqus/Standard の反復線形方程式ソルバーが、ハイブリッド要素、コネクター要素、分布結合、硬い接触など、一般的なモデリング機能をサポートするようになりました。
- 多数の荷重条件を使用した線形静的シミュレーションの並列スケーリングが大幅に改善されました。