プロダクタイゼイションで建設のあり方を変革する
インフラストラクチャー・プロジェクトの迅速かつ確実な立ち上げと検証
バーチャル・ツインの能力を建設に応用
今のような飽和状態に陥っている市場では、建設工学系の企業の生産性と収益性は落ち、利益率も低下します。規制に基づく、省エネや排ガス量の新たな目標に縛られ、建物は複雑になる一方です。また、企業はこれまでよりも厳格な安全規則の下に置かれ、過度なリスクに作業者がさらされていることが発覚した場合は、財務上および刑事上の罰則の対象となります。
大規模プロジェクトのうち予算内に収まるものはわずか 30% で、しかも、契約どおりにスケジュール内に終了するものはその半分に過ぎません。スキルが高くても、その時間のうち 80% は付加価値のない仕事に費やされるため、外国人労働者に依存し、ひいては大きな社会問題に発展しています。それぞれのプロジェクトに合わせて企業横断型の新しいチームが編成され、それぞれが別々のツールを使用しているため、知識やノウハウを活用しにくい状況に陥っています。ドキュメント、特に 2D 図面は、建設プロジェクトの契約上のあらゆる要素で不可欠で、このようなドキュメントのやり取りはいまだに主流であり、関係者間の意思疎通を阻害する要因となっている一方、他のほとんどの業界は 2D ドキュメント中心のアプローチから 3D モデルベースの共同作業型のアプローチに移行しています。建物やインフラストラクチャーは非常にスパンの長い資産で、それからすれば、建設段階は私たちが関与できるほんの一部にすぎません。まったく新しいインフラストラクチャーを建設すること(グリーン・フィールド開発)と、老朽化した既存のインフラストラクチャーをシステム的な考え方に適合させること(ブラウン・フィールド開発)は、どちらも建設環境の弾力性確保のために必須です。
建設上の課題に対する 4 つの主要なアプローチ
プロダクタイゼイションとは
プロダクタイゼイションとは、効率的な建設ソリューションを大規模にカスタマイズ・地域化するための方法論です。モジュール化、多分野対応、プレハブ方式の設計および開発コンセプトを使用して、通常の建設戦略を根本的に変えることができます。
現在、このまったく異なる建設アプローチをサポートするための技術が利用可能です。そのアプローチを採用すれば、クラウドベースのバーチャル・コンストラクション・ツインを使用して、モジュール式システムの工場建設に、ジェネレーティブで構成可能な設計を応用することができます。
生産性と効率性を大幅に向上する
建設においては、エンドツーエンドの多分野にまたがる産業工程に対応できるシステム・エンジニアリング・アプローチを推進可能なインテリジェントなソリューションがあれば、生産性と効率性が大幅に向上します。CATIA には、これを満たすことができる次の特長があります。
- モジュール式: パラメトリックでテンプレートベースのソリューションであり、ナレッジやノウハウの収集と再利用が可能
- ジェネレーティブ指向: ジェネレーティブ・デザインと精緻な形状により、複雑な形状やパターンに対応可能な非常に強力な技術
- 連続性: コンセプトから、製造および組み立ての詳細設計まで、開発レベルをシームレス化
環境への影響を低減する
近年の気候変動や規制の厳格化を受けて、以下の 3 つの概念に沿って環境に配慮することが義務付けられています。
- 行政機関の規則に準拠し、カーボン・ニュートラルな材料を使用した、エコデザイン型の建設とインフラストラクチャー
- 軽量化と製造の最適化 - 生物模倣の原則に従った構造部品を使用し、建築材料の使用量を削減
- 代替材料またはリサイクル材料を使用し、かつてないほど変化する規制や認可の要件に対応してエネルギー効率を維持できるようにする
設計中心・システム中心の考え方をプロダクタイゼイションに応用
建物や都市のどちらを扱うにしても、その考え方はモジュール式になります。モジュールの構成は、建物や都市を構成する多数のシステムの組み合わせです。複数のスケールでモデルを設計およびエンジニアリングする際のシステム・アプローチであり思考アプローチです。
モジュールをコンポーネント単位に分解し、各システムを最適化することで、最終的な統合モジュールをオフサイトで組み立てることができ、現場での設置が容易になります。
また、スマートな適応型モジュールやパラメトリック・モジュールにより、オフサイトで製造をスケール・アップするとともに、意思疎通や物流上の不備を低減して、現場での活動を合理化することができます。
さあ、始めましょう
[3DEXPERIENCE プラットフォーム]は、当社のビジネス・モデルとしっかりと噛み合っており、実際、切っても切れない関係になっていると思います。そのため、弾力性とカスタマイズ性が向上しました。今までのモジュール式の建設ではできなかったものです。
建設工学ソフトウェアおよびツールに関する FAQ
建設工学技術(CET)とは、工学上の原則、建設上の慣行、プロジェクト管理を統合し、建築プロジェクトやインフラストラクチャー・プロジェクトの設計、計画、監督を行う学問上の分野です。CET の専門家は、初期設計からプロジェクト完了に至るまでのさまざまな建設段階に携わり、効率性、安全性、コスト効率を確保します。
建設工学の作業は、建設プロジェクトの計画、設計、監督です。詳細な計画の作成、プロジェクトのスケジュールとリソースの管理、コストの見積もり、品質と安全基準の確保が含まれます。エンジニアは適切な材料を選択し、持続可能な手法を採り入れ、すべての関係者との明確なコミュニケーションを維持することで、プロジェクトを効率的かつ効果的に進行できるようにします。
3D 設計および建設工学ソフトウェアを使用すると、プロジェクトの効率が向上します。正確な 3D モデリングの提供、設計ワークフローの合理化、チーム・メンバー間のコラボレーションの改善、高度なシミュレーション・ツールや解析ツールによるミスの削減を実現できるからです。
はい。CATIA などの 3D 設計および建設プロジェクト・エンジニアリング・ソフトウェアは、拡張性が高く、小規模プロジェクトでも大規模プロジェクトでも効果的に使用できます。さまざまな規模のプロジェクトと複雑さのニーズを満たすことができる柔軟なソリューションです。
CATIA Buildings & Infrastructure などの CATIA ユーザー・コミュニティでは、オンライン・チュートリアル、包括的なドキュメント、ユーザー・フォーラム、エキスパートによるカスタマー・サポートなど、新規ユーザー向けの、建設工学ソフトウェアに関する幅広いサポートを行っています。
建設業では、強力な設計およびモデリング機能を備えている CATIA 3D Design ソフトウェアが使用されています。CATIA により、詳細かつ正確なプロジェクト計画、シミュレーション、視覚化が可能になるため、ワークフローを合理化し、プロジェクト・チーム間のコラボレーションを向上させることができます。高度なツールを備えており、プロジェクトの実行と管理の効率が向上し、品質が高くなります。
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組織の規模の大小を問わず、シームレスなコラボレーションと持続可能なイノベーションに、当社のソリューションがどう役立つかについて、CATIA の担当技術者がご説明します。
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