AUTOSAR Builder
車載用分散型組込みシステムの開発と検証のための強力なソリューション
AUTOSAR Builder とは
AUTOSAR Builder は、©AUTOSAR 規格に準拠した車載用分散型組込みシステムの開発と検証に適した柔軟で強力なソリューションで、AUTOSAR Classic と Adaptive をサポートしています。
AUTOSAR Builder は、オーサリング、ECU 抽出による ECU 構成、RTE 生成、シミュレーションとテストなどの機能を備えた包括的な ©AUTOSAR ツールチェーンです。AUTOSAR Builder を使用すると、モデルベース設計によるレガシー記述をインポートし、AUTOSAR 準拠の C コードを生成して、ターゲット ECU に組み込むことができます。AUTOSAR Builder は、AUTOSAR によって定義された交換フォーマットを使用して、Elektrobit の ©EB Tresos Studio など、AUTOSAR 準拠の他のツールとも連携できます。
自動車設計ソフトウェアのメリット
AUTOSAR Builder は、どんなプロセスでも迅速に統合でき、オープンなカスタマイズを実現し、AUTOSAR 規格に確実に準拠できます。ウィザード、表、図を用いたさまざまなエディターを使用して、複雑なアーキテクチャを迅速に開発できます。効果的な解析と検証が可能で、リソースを簡単に整理できます。FMI などの一般的なフォーマットやコード生成ツールとの相互運用が容易で、ARXML をサポートするサードパーティ製ツールともシームレスに統合します。
AUTOSAR & 自動車設計ソフトウェアのハイライト
- オーサリング環境: ネットワーク設計を含むソフトウェアおよびシステム・モデリング。
- ©Artop を使用して AUTOSAR に 100% 準拠。
- AUTOSAR Classic および Adaptive をサポート。
- 包括的でカスタマイズ可能な検証エンジン。
- ECU 環境: ECU を設定し、BSW コードを生成。
- サードパーティー製 AUTOSAR BSW 構成ツールと交換するための ECU およびシステム抽出。
- AUTOSAR の比較とマージによるラウンドトリップ・サポート。
- RTE ジェネレータ: RTE レイヤーの組込み C コードを自動的に生成。
- ASim: AUTOSAR シミュレーション。VFB、ECU、システムレベルをカバー。
AUTOSAR Classic/Adaptive 向けのオーサリング
AUTOSAR Builder には、Classic プラットフォーム(アプリケーション・ソフトウェア、システム設計、基本ソフトウェア、統合)や Adaptive プラットフォーム(マニフェスト、ECU 統合、システム記述)など、すべての AUTOSAR 開発ドメインが含まれており、これらのタスクを信頼性の高い方法で容易に実行できます。
- Classic
- Adaptive
Classic
AUTOSAR Builder は AUTOSAR 規格に 100% 準拠しています。複雑な AUTOSAR モデルの作成を容易にするため、ユーザーフレンドリーなウィザードと、グラフィカルでテーブルベースの高度なエディターを提供し、標準的な AUTOSAR の設計ステップをユーザーにガイドします。そのため、ユーザーによる設計エラーを防ぐ機能だけでなく、AUTOSAR 設計要素の自動仕上げ/生成機能により、AUTOSAR 設計アクティビティの複雑さを意識する必要がなくなります。
AUTOSAR Builder で利用できる強力な検証エンジンは、ユーザーによる設計や構成上の問題の特定、解決を支援します。
Adaptive
自動運転や Car-to-X のような新しいテクノロジーは、Classic AUTOSAR をはるかに上回る計算能力を必要とします。そのため、優れた計算能力を提供し、柔軟なソフトウェアの構成を可能にするイーサネットベースのプラットフォーム、AUTOSAR Adaptive が開発されました。従来の Classic AUTOSAR に取って代わるものではなく補完する製品であり、統合システムを形成します。
AUTOSAR Builder は、Adaptive AUTOSAR をサポートしており、モデリング・ツール、一貫性チェック、ECU 開発用のコード・ジェネレータを備えています。主な機能は、Adaptive と Classic AUTOSAR の両方をサポートするダイアグラムで、両プラットフォーム間のコンポーネント・マッピングが簡素化されます。
シミュレーションとテスト
ASim (AUTOSAR シミュレーション)は、早期のシステム統合/検証を可能にします。コンピュータ上で仮想 ECU をシミュレートします。セットアップは簡単で、ソフトウェア・コンポーネントの説明を入力するだけです。ASim は自動的に構成を行い、仮想 ECU 用の AUTOSAR OS および RTE を生成します。ASim には、さまざまなテスト・モードが用意されています。
- 自動モード
- 対話式モード
- デバッグ・モード
- エクスポート・モード
自動モード
AUTOSAR Builder は AUTOSAR 規格に 100% 準拠しています。複雑なモデルの作成を容易にするため、自動モードでは、さまざまな形式での記述が可能なテスト・ケースを通じて、駆動型テストが自動的に実行されます。
シミュレーションの結果は、下の図に示すように、ASimUnit の画面に表示されます。
対話式モード
対話式モードでは、AUTOSAR モデルとインタラクティブにやり取りをして、信号の変更や監視などのアクションを実行できます。
シミュレーションの結果は、下の図に示すように、インタラクティブなパネルを備えたウェブ・ブラウザ上のインターフェースに表示されます。
デバッグ・モード
デバッグ・モードでは、標準 Eclipse デバッガーをベースとし、AUTOSAR ソフトウェアの C コード実行の分析が可能です。
(条件付き)ブレイクポイントに加え、信号モニタリングなど、コードのデバッグに必要な他の機能もサポートしています。
シミュレーションの結果は、下の図に示すように、デバッグ画面に表示されます。
エクスポート・モード
エクスポート・モードでは、仮想 ECU を FMI 規格に基づく FMU (Functional Mock-up Units)としてエクスポートできます。
これらを FMI 規格に対応する他のシミュレーション環境(Dymola、Simulink、Silver など)に統合して、SiL (Software-in-the-Loop)シミュレーションを実行できます。
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AUTOSAR Builder に関する FAQ
自動車の設計者は、多くの場合、様々な CAD (コンピュータ支援設計)ソフトウェアを使用して、設計を作成したり手直したりします。この分野で注目すべきツールの一つに、ダッソー・システムズが開発した CATIA の「AUTOSAR Builder」があります。CATIA 自体は、自動車設計に関する高度な 3D モデリングおよびシミュレーション機能のために広く使用されている包括的なスイートですが、AUTOSAR Builder は、AUTOSAR (Automotive Open System Architecture)規格に準拠した自動車システムの開発に特化しています。
CATIA の AUTOSAR Builder は、自動車システムが実際に構築・展開される前に、自動車システムを作成、構成、検証できるように設計されています。これは、現代の自動車に欠かせない電子制御装置(ECU)とそれらに含まれるソフトウェア・コンポーネントの設計・開発に役立ちます。このソフトウェアは、業界標準に確実に準拠し、自動車設計プロセスのさまざまなチームや分野間でのコラボレーションを促進するうえで特に有効です。
CATIA (コンピュータ支援 3 次元対話型アプリケーション)は、ダッソー・システムズが開発した高度な CAD (コンピュータ支援設計)ソフトウェアです。複雑なシステムの設計、エンジニアリング、製造における優れた機能は、自動車業界で特に高い評価を得ています。ここでは、CATIA が自動車設計に特に適している点について詳しく説明します。
- 高度な 3D モデリング: CATIA は、優れた 3D モデリング機能で知られています。設計者は、自動車部品とアセンブリーの詳細で高精度な 3D モデルを作成できます。これには、外側のボディーから、エンジンおよびサスペンションシ・ステムの複雑なコンポーネントまで、すべてが含まれます。
- サーフェス・モデリング: CATIA は、自動車設計に不可欠なサーフェス・モデリングに優れています。設計者は、車体の空力的および美的な側面に不可欠な複雑で曲線的なサーフェスを作成することができます。
- 統合された多面的アプローチ: CATIA は、概念設計、機構設計、電気システム、流体システム、組込みシステムなど、さまざまな分野をすべて同じプラットフォーム内でサポートします。この統合は、さまざまなエンジニアリング分野が緊密に連携しなければならない自動車業界では極めて重要です。
- シミュレーション・ツールと解析ツール: CATIA には強力なシミュレーション機能が装備されており、エンジニアは実物の試作品を作成する前に、構造の完全性、空気力学、熱力学など、車両設計のさまざまな側面をテストし、解析できます。
- 製造を考慮した設計(DFM): CATIA には、設計を効率的に作成できるツールも用意されています。例えば、詳細な技術図面の作成、製造プロセスの計画、アセンブリー・ラインのシミュレーションなどに対応します。
- コラボレーション機能: 自動車業界では、各チームが地理的に離れた場所にいるケースが多いため、CATIA のコラボレーション・ツールは非常に貴重です。データ管理やコミュニケーションを効率的に実行できるツールにより、複数のチームが同じプロジェクトに同時に取り組むことができます。
- カスタマイズと自動化: CATIA は高度なカスタマイズと自動化を提供します。企業は、CATIA を使用して独自のアプリケーションやスクリプトを開発し、特定の設計プロセスや製造プロセスを合理化できます。
- 業界に広く普及: CATIA は、世界的な大手自動車メーカーに導入されており、その機能と信頼性は証明されています。業界全体に普及しているため、ユーザーのコミュニティが大きく、サポートも充実しています。
その他の情報
CATIA のソリューションの詳細
組織の規模の大小を問わず、シームレスなコラボレーションと持続可能なイノベーションに、当社のソリューションがどう役立つかについて、CATIA の担当技術者がご説明します。
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