航空機翼の性能と重量のトレードオフを把握するためには、空力負荷とその負荷に対する構造応答を予測する必要があります。そのためには、正確な流体ソルバーと構造解析ソルバー、さらに流体と構造の自動連成解析が必要です。流体ソルバーは、分散された空力負荷(静的または動的)を予測し、その負荷を適切な形式で構造解析ソルバーに受け渡し、翼のたわみを予測します。
現在使用されている多くのCFDツールでは、流体ソルバーと構造解析ソルバーが自動的に連成解析を行わないため、生産性が向上しません。そのため、ほとんどの場合、固定翼を前提に空力予測が行われていますが、これが過剰設計や高額なコストがかかる設計後期での修正につながる原因の一つとなっています。