PowerACOUSTICS
騒音解析
より静かな製品を設計
PowerACOUSTICS® は、自動車、重機、鉄道車両、航空機といった用途向けのデジタル音響および空力音響においてトップクラスのソリューションです。PowerFLOW と組み合わせることで、詳細な騒音品質試験から得た音響/空力音響性能に関する分析情報を視覚化できます。騒音源を特定したり、設計調整による音の出方の変化を確認したりしながら、試作品を最適化できます。ノイズ特性を改善するため、騒音レベルの規制や要件に機械が適合していることを PowerACOUSTICS で証明できます。
- 機能とメリット
- 主な機能
PowerACOUSTICS の機能とメリット
デジタル・プロトタイピングと仮想測定
PowerFLOW と PowerACOUSTICS の各モジュールを組み合わせると、音響/空力音響を低コストで解析できるデジタル空間ができあがります。このソリューションが備えている高度な機能により、設計の細部や変更によって騒音のレベルや質がどのように変わるかを、視覚的かつ詳細に把握できます。騒音の問題は、後から対策すると時間とコストが余分にかかります。設計の初期段階で考慮し、問題を早期に特定して解決するのが得策です。
騒音品質の評価
音声信号合成機能を使って、複数の設計代替案を比較できます。騒音は、プロットやグラフを目視するだけでなく、耳で聞いて解析できます。この解析手法では、音響エンジニアと非専門家の両方が騒音品質を知覚でき、設計変更の重要性を判断できます。
騒音規制への準拠
自動車、重機、鉄道車両、航空機の音響性能を、規制要件に照らして評価できるため、物理的な試験に 1 回で合格するように設計できます。
騒音源の特定
騒音源の特定は、時間と専門知識を必要とする複雑な作業です。PowerACOUSTICS FIND モジュールを使用すると、系内外の騒音エリアをピンポイントで特定してこの情報にアクセスし、設計の最適化に役立てることができます。
PowerACOUSTICS の主な機能
さまざまな機能を備えた時間およびフーリエ空間信号処理
- プローブ、レイク、サーフェス、流体に関する非定常結果を、時間領域と周波数領域で高度に解析します。
- 騒音指標、相互相関、コヒーレンスなど、多数の高度な定量評価を行います。
2 次元および 3 次元のフィルタリング操作
- バンドフィルターを適用したアニメーションなどで、特定周波数の問題発生源を強調表示します。
- 音響波数フィルター(AWF)手法を使用して、乱流領域から隠れた音場を抽出します。
結果の伝達
- 品質と設計をより適切に評価するための音声信号を生成します。
- PowerVIZ® で三次元のリアルな静止画とアニメーションをレンダリングして、物理的な機構と形状の細かな部分をよりよく関連付けます。
車内風騒音のモデリング
- 車両構造を伝って外の風騒音によって生成される騒音スペクトルを、人の頭の位置で予測します。
- 外の風騒音の加振による乱流と音響の影響を計算に含めます。
- 検証済みでカスタマイズ可能な車室内テンプレートを統計的エネルギー解析(SEA)ソルバーで処理する、完全統合型のソリューションです。
- パネルの影響をサードパーティー製 SEA ソルバーにエクスポートできるため、出力結果を社内の NVH 工程で活用できます。
車室内の風騒音品質の評価
- 車室内の風騒音の影響を検証し、人の耳の位置で重要度を評価できます。
- dB、dBA、ソーン、音声明瞭度指数(AI)などの騒音指標を利用して、騒音品質を評価できます。
- 車室内およびアンダーボディのパネルとパッキンからの影響の解析手法を備えています。
- 音響試験で得られた、シミュレーション対象外の騒音(道路、タイヤ、エンジンの音など)をインポートできます。
設計およびサウンド・パッケージのパラメータ調査
- サイド・ミラー、A ピラー、フード、付属品など、さまざまな設計の性能を評価・比較できます。
- 騒音の発生要因ごとの相対的な重要性を評価し、主な問題を特定できます。
- パネルや車室内の特性の設定変更を通して、車内の騒音レベルに与える影響を評価できます。
- パネルや車室内の吸音特性を変更した場合の効果を定量化できます。
有効性が認められた、信頼できる音響解析ソリューション
- PowerACOUSTICS の騒音伝達モジュールと、車外の風騒音に関するベスト・プラクティスの有効性は、幅広い分野で確認されています。
- 音響解析の精度と安定性は信頼性が高く、解析結果はより静かな車両の開発に役立ちます。
遠方場騒音の予測
- PowerFLOW のシミュレーション領域を超える発生源からの騒音を、必要に応じて評価できます。
- Ffowcs-Williams/Hawkings (FW-H)の音響アナロジーに基づく、完全連成の遠方場騒音ソルバーを利用できます。
- 地表の反射や吸収の効果は、発生源の画像を定式化して評価します。
上空飛行、通過、風洞の構成の予測
- 着陸時の機体とランディング・ギア、通過する列車や建設機器が発する騒音を予測します。
- 固体または仮想のサーフェスを入力に使って、固体および透過性のサーフェスを定式化できます。
騒音およびデジタル認証指標の利用
- FAA、ISO、DIN 標準の手順を FFN 圧力信号に適用できます。
騒音源の場所に関する情報
- 任意の領域を発生源として影響音響解析を実行できます。
- 出力の遠方場マイクロフォン信号を反転法アルゴリズムに接続して、騒音源を特定できます。
直感的で使いやすい空力音響設計ツール
- あらゆる形状の内部または周囲で広帯域の流体騒音源を特定し、定量化できます。
- 騒音レベルを効率よく下げるため、エンジニアを重要度が最も高い問題に誘導します。
音響源の 3 次元視覚化とクラスター化
- リアリスティックなレンダリング機能など、PowerVIZ を用いて騒音源の音場を立体的に表現します。
- 騒音源をクラスター化し、個々の発生源を特定します。
最適化対象の候補設計フィーチャーの優先度決定
- 騒音源と形状の欠陥部分を結び付けることで、騒音の原因となっている形状の詳細を特定します。
- 騒音源の音響力を目的関数として使用し、最適化研究を促進できます。
音響シミュレーションと音響解析ソフトウェアに関する FAQ
音響解析ソフトウェアを使うと、音の発生、伝播、伝導路のシミュレーションと最適化ができるため、より静かな製品の設計に役立ちます。音響解析ソフトウェアは、騒音源の特定、騒音レベルの予測、効果的な騒音抑制対策の策定(吸音材、防音、構造変更など)に役立ちます。
音響解析ソフトウェアは、次の業界でよく使われています。
- 自動車・輸送機械: 音の少ない車両の設計、エンジン音や排気音の最適化、車室内の音響向上。
- 航空宇宙・防衛: 航空機の騒音放出の削減、機内の騒音レベルの解析、乗客の快適性の向上。
- 建築・建設: 建物内の防音設計、室内音響特性の最適化、騒音公害の緩和。
- 都市・公共サービス: 産業施設、交通機関、都市開発付近の騒音の影響評価。
その他の情報
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