ANTENNA MAGUS

アンテナ設計ソフトウェア

Antenna Magusは、アンテナ設計およびモデル化プロセスをスピードアップするソフトウェア・ツールです。検証済みのアンテナ・モデルを350種類を超えるアンテナを含む膨大なアンテナ・データベースからCST Studio Suite®へとインポートできます。

Antenna Magusは、アンテナ設計エンジニアだけではなく、アンテナ設置および電波障害調査のためにアンテナ・モデルを必要とするすべての人を支援します。エンジニアは、情報に基づき適切なアンテナ要素を選択することが可能となり、よりスムーズに設計を開始でき、その結果として効率もアップします。

調べる

新しい設計を始める場合、あるいは既存システムを更新する場合、ほとんどのアンテナ・エンジニアは、自分がよく知っているアンテナ要素を使って作業を始めます。Antenna Magusは、他の選択肢の検証を容易にします。

多くの場合、エンジニアが他の要素を考慮するタイミングは、既存のアンテナ要素を適用、最適化しようとする試みが失敗し、新たな仕様を満たさないことが判明した後になります。最初に考慮される要素の1つがデファクトな選択肢となる一番の理由は、要素の選択には長い時間がかかり、新しい要素を採用する場合のコストが高過ぎるためです。

多くのアンテナ要素の迅速な評価というニーズを満たすため、Antenna Magusのアンテナ情報は、異なる要素同士の比較が容易になるように一定の形式で構造化されています。その他の資料とは異なり、Antenna Magusは各アンテナの独自の特徴と一般的な特徴を強調できるため、アンテナ同士の比較が容易になり、一定の要件に沿った比較も簡単に行うことができます。

設計

初めてアンテナを設計する場合、設計プロセスの独自(非標準)部分に進む前に、完了しておくべき初歩的な手順が存在します。

設計プロセスをどこから始めるか分かっている限り、初期手順は大したことはありませんが、開始するポイントが明確に特定されていることは多くありません。公開された論文や書籍には、リファレンス設計を再現するための十分な情報は掲載されているとは限らず、有効なリファレンス結果を利用できる可能性も高くありません。このため、仕様の範囲内で納得できるパフォーマンスを実現しようとする場合、基本的なアンテナ構造を手動で最適化するだけでも数日はかかってしまいます。

Antenna Magusは、リファレンス・データに照らして検証の済んだ信頼性の高い一次設計を提供することで、こうした(ときに面倒な)作業を引き受けます。各アンテナは徹底的に調査され、設計アルゴリズムは各種テストや検証作業を経て、最終目標である幅広い組み合わせに対して、正しく動作することが確認されます。

アンテナは、ボタンを押したときの利得、帯域幅、インピーダンスなど、個別の目的に対して設計できます。

性能の見積り
「性能の見積り」機能によって、設計するアンテナの瞬時の解析が可能となり、ある要素が最終設計にとって適切な選択肢となるかどうかの指標が得られます。

アンテナのトポロジーと環境が分かっているため、Antenna Magusは一定の概算を行い、解析時間を短縮する一方で、十分に合理的な見積りパフォーマンス結果が得られます。

エクスポート

Antenna Magusのエクスポート機能によって、アンテナの設計により多くの時間を割けるようになる一方で、シミュレーション・ソフトウェアの習得時間を短縮できます。斬新なコンセプトや設計上のアイデアを直ちにテストすることができます。Antenna Magusからエクスポートした「ready-to-run(準備完了)」パラメトリック・シミュレーション・モデルから作業を始めることで、ユーザーは3D電磁(EM)シミュレーション・ツールが提供する機能をより効率的に活用できます。さらに、モデルを組み合わせて、新しいトポロジーを迅速に実現できます。

ナレッジ・マネジメント・システム

効率的な情報管理は、すでに確立されたナレッジへのアクセスを社員にもたらすという点で、あらゆる企業の最終業績に影響します。

Antenna Magusの登場以前は、アンテナ・エンジニア向けに設計された情報管理システムはありませんでした。そのため、重要な情報は書類の山やCD/DVDに保存されることになったり、埃っぽい倉庫に置かれた物理的試作品へと形を変えました。こうしたナレッジには長年の経験や作業の成果が蓄積されていますが、アクセス性が悪く、共有されていませんでした。

Antenna Magusの開発にあたって、こうした情報を一貫した方法で管理するためのナレッジ・マネジメント・システムを用意することは不可欠でした。この機能はエンジニアに対して、ドキュメント、スケッチ、設計アルゴリズム、測定データ、モデルなどの情報を論理的かつアクセス可能な方法で保存するフレームワークをもたらします。ナレッジ・マネジメント・システムのフレームワークは、データベースに含まれるすべてのアンテナに対して一定しており、情報の検索や別のアンテナとの比較が容易になります。特定のアンテナに関するナレッジがより多く得られれば、情報の拡張および改善も簡単です。そして、いったん情報を取得できれば、同僚や友人との間で簡単(かつ安全)に共有できます。