Wave6 解析手法
高度な騒音・振動解析のための包括的なソリューション
騒音・振動解析を合理化
Wave6 は、可聴周波数範囲全体にわたる騒音・振動を精密かつ効率的にシミュレートすることを目的にした包括的な手法を提供します。こうした手法すべてを、ゼロから構築しました。個別のライセンスが必要な別々のソルバーを集めるのではなく、Wave6 はこうした手法を統合型エンジンにまとめています。単一のライセンスでこの統合環境を制御できるため、同じモデル内でさまざまな手法を組み合わせることができます。Wave6 は、騒音・振動問題の解析を、他のソフトウェア・パッケージとは比べ物にならないほどのレベルで統合しています。
包括的な音響および構造シミュレーション・ツール
Wave6 には、音響および構造現象を精密にシミュレーションするための各種ツール・セットが用意されており、多彩な技術的用途に対応できるように作られています。この概要では、Wave6 の機能の技術的側面を詳しく説明します。
- 音響境界要素
- 音響有限要素
- 統計的エネルギー解析
- 構造有限要素
音響境界要素
音響境界要素は、低周波数における境界ありの音響空間、または境界なしの音響空間における音響波の伝播を記述します。 Wave6 により、領域全体ではなく、音響空間をサーフェス・メッシングできます。 これにより、境界なしの空間への音響放射をシミュレートしたり、複雑なランダム音響環境による構造物の加振を記述したりできます。Wave6 は、ボリューム抽出、サーフェス・メッシャー、互換性のないジャンクションの作成のための独自の自動化機能も備えており、既存の形状から、大規模で完全に結合された音響境界要素モデルを自動的に作成します。 Wave6 の境界要素法(BEM)と統計的エネルギー解析(SEA)を組み合わせることで、大きな音響空間の高度なモデルを作成し、精密かつ効率的に風切り音をシミュレーションできます。
音響有限要素
これらの要素を使用すると、低周波数における、境界のある音響空間の応答を評価できます。体積に対する表面積の比が大きい音響空間をモデル化できます。 ボリュームの自動抽出、ボリューム・メッシュの作成、物理特性の割り当てを行い、音響モード形状の解を得ることによって、音響有限要素モデルを作成できます。 Wave6 を使用すると、サードパーティーの有限要素解析(FEA)コードおよび数値流体力学(CFD)コードから既存のボリューム・メッシュをインポートすることもできます。 Wave6 の音響有限要素ライブラリには、線形および二次音響要素のフル・セットが収録されています。これらの要素を使用すれば、CFD シミュレーションで計算された温度と圧力の変動による音響特性の変動を考慮できます。
統計的エネルギー解析
SEA は、中・高周波数における構成要素の振動音響応答を記述します。Wave6 SEA 法を使用すると、モデルを近似する必要がなくなり、任意の断面を通過する波の伝播を効率的かつ精密にモデル化できます。Wave6 では、形状を手動でクリックしてモデルを変更する必要もありません。また、標準機能として搭載されている形状エンジン、自動化されたワークフロー、パイプライン化されたテンプレートを使用して、SEA モデルの構築工程を自動化することもできます。
構造有限要素
これらの要素は、低周波数における、構造上の構成要素の振動を記述します。Wave6 は、構造有限要素モデルを直接作成する機能を備えています。メッシュ作成、形状作成、物理特性、拘束、構造モード形状の解決といった機能です。Wave6 では、サードパーティーのさまざまなファイル形式からメッシュおよび構造モード形状をインポートすることで、既存の構造有限要素モデルを使用することもできます。
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