Fest3D
複雑なパッシブ型マイクロ波部品を解析するためのソフトウェア・ツール
Fest3D とは何ですか?
Fest3D は、導波管や同軸空胴技術に基づいて、複雑なパッシブ型マイクロ波部品を解析するソフトウェア・ツールです。フルセグメンテーション手法に基づくソフトウェア・ツールと比較して、高速かつ高精度で解析できます。最適化や公差解析など、パッシブ型コンポーネントの設計に必要な機能すべてを備えています。さらに、Fest3D の高度な合成ツールを使用すると、バンドパス、デュアルモード、ローパスの各フィルターをユーザーの仕様から設計することができます。
Fest3D は、モーメント法によって効率的に解を求める電磁界(EM)シミュレーション積分方程式法に基づいています。加えて、Boundary Integral-Resonant Mode Expansion (BI-RME)法を採用し、任意の横断面で複雑な導波管のモーダル・チャートを抽出します。これらの方法を組み合わせて、高精度を確保して必要な計算リソース(CPU 処理時間とメモリ)を削減します。
Fest3D は、EM シミュレーション・パッケージ、CST Studio Suite のオプション製品で、単体製品としても入手可能です。
Fest3D による高周波フィルターの解析と設計
- 解析手法
- 設計のフィルター
解析手法
Fest3D の解析手法は、導波管の分岐・整合のマルチモード等価回路網表現を使用します。Fest3D は、回路全体の各要素を最適な方法で解き、効率と精度の両方を確保します。これにより、複雑なパッシブ型デバイスを迅速(秒単位または数分単位)にシミュレートできます。一方、汎用ソフトウェア(有限要素や有限差分などのセグメンテーション技法に基づく)では、同じ構造をシミュレートするために数時間かかることがあります。
さらに、採用した積分方程式法により、周波数に依存する計算部分が抽出されるため、周波数点あたりの計算時間が非常に短くなります。エンジニアにとって大きなメリットです。特に高精度が求められる場合、コンポーネントを解析する際に、多くの電磁気モードを考慮するときにこれが当てはまります。
Fest3D は、次のコンポーネントの解析に役立ちます。
- フィルター(コンバイン・フィルター、インターデジタル・フィルター、ワッフルアイアン・フィルター、デュアルモード・フィルター、バンドストップ・フィルターなど)
- マルチプレクサー(デュプレクサー、OMUX など)
- 給電ネットワーク
- 方向性結合器と偏光子
- OMT
設計のフィルター
Fest3D は、ユーザーの仕様から複数種類のコンポーネントを自動で設計する機能を備えています。現在、デュアルモード・フィルター、バンドパス・フィルター、ローパス・フィルター、長方形テーパーを合成できます。
合成段階で、非伝播の導波管モードの影響を考慮するために、フルウェーブでシミュレーションを実行できます。このアプローチに基づき、各ケースで使用される特定のアルゴリズムに加えて、合成工程は、ユーザー仕様に関して応答に優れており、後処理の最適化を必要としません。
Fest3D は、特定のコンポーネントの設計を自動生成する他、最終的な目標としている応答を得るために、コンポーネントの形状パラメータを微調整する最適化ツールが用意されています。Fest3D は、さまざまな最適化アルゴリズム(Simplex、Powell、Gradient)を備えています。最適化の進行状況を直接確認できます。グラフィカル・ユーザー・インターフェースで、最適化をいつでも停止、再設定、再開できます。
また、どの形状パラメータを修正するかを選択し、各偏差を個別に設定することで、最終設計の感度を解析できます。
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