電磁系のモデリング
CST Studio Suite の環境で、シミュレーション・プロジェクトの管理を簡素化
電磁系のモデリング
System Assembly and Modeling (SAM)を採用した CST Studio Suite® の環境は、シミュレーション・プロジェクトの管理を簡素化します。回路図モデリングを使用して、電磁(EM)系を直感的に構築し、複雑なシミュレーション・フローを簡単に管理することができます。SAM フレームワークで、複数の個別コンポーネントで構成されるデバイス(無線通信デバイスなど)を、解析および最適化できます。 こうしたコンポーネントは、電流、場、S パラメータなど、関連する物理数量によって表されます。SAM では、各コンポーネントに最も効率的なソルバー技術を使用可能です。
例: リフレクター・アンテナのシミュレーション
系全体のシミュレーションを実行する代わりに、シミュレーションをより小さな部分に分割します。その方がはるかに現実的な方法だからです。これにより、シミュレーションごとに最適なソルバー技術を使用して各部分を個別に最適化し、より小さく高速なシミュレーションを実行できるため、非常に大規模な単一のモデルの場合に比べ時間の合計が短くなります。系全体の最適化も、より効率的になります。
SAM は、あるシミュレーションから別のシミュレーションにフィードバックする仕組みがあるため、このタイプのシミュレーションに最適です。したがって、個別のシミュレーションをセットアップして実行し、必要な結果を次のシミュレーションに自動的にコピーできます。たとえば、まず周波数領域ソルバーでオルソード変換器モデルをシミュレートして最適化し、次に S パラメータの結果をホーン・アンテナやシャーシのシミュレーションに渡します。これで、ホーン・アンテナに適したフィード信号を適用することができます。
ホーン・アンテナ自体は、そのタイプの用途に適合するように、過渡ソルバーを使用してシミュレートできます。最後に、ホーン・アンテナの遠方場を反射鏡アンテナのシミュレーションの励振源として挿入し、積分方程式ソルバーの MLFMM 法、または漸近ソルバーで解くことができます。
電磁界シミュレーション技術の比較
SAM を使用すると、異なるソルバーの結果やモデル構成を単一のシミュレーション・プロジェクトで比較して、後処理を自動的に実行することができます。
マルチフィジックス・シミュレーションのサポート
SAM を使用すると、ハイブリッド・シミュレーションとマルチフィジックス・シミュレーションに関係する一連のソルバーのセットアップ作業が容易になります。たとえば、ます、EM シミュレーションで電気的損失を計算します。次に、散逸した電力から生じる熱効果をシミュレートします。これらの熱効果によって発生する変形を構造解析により予測し、最終的に EM 解析を実行して劣化状況を確認します。レベルが異なるシミュレーションをこのように組み合わせると、複雑なモデルの高精度な解析に必要な計算作業を削減できます。
電磁系とエネルギーに関する FAQ
シミュレーションの特性それぞれに応じたソルバーがあります。たとえば、アンテナのシミュレーションには時間領域ソルバーが効果的ですが、車両などの大型のプラットフォームには、効率的な積分方程式ソルバーが適しています。車載の車両間(V2V)アンテナの評価では、両方を評価する必要があります。CST Studio Suite では、System Assembly and Modeling (SAM)を使用して、シミュレーションを 3D モデルまたはリンクされた自動ワークフローに統合できます。また、ハイブリッド・ソルバー・タスクを使用すると、1 つのシミュレーション・タスクに複数のソルバーを統合できます。
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