音響
ハイテク製品の消費者は、より多くの機能を備え、一層小型化された機器をメーカーが作り出すことを常に望んでいます。たとえば、現在の携帯電話は 5 年前よりもはるかに小型化されましたが、現在ではカメラ、音楽プレーヤー、インターネットまたはワイヤレス接続、ビデオ機能、GPS などを装備したものもあります。このような進化により、音響設計に特有な一連の問題が発生しています。
• スピーカー自体が小さくなったため、大型スピーカーと同じ音響応答を発生させるためには大出力が必要です。
• 機器全体のサイズが小さくなり、狭い間隔で部品を配置することは、音響空洞のために利用できる空間が小さいことを意味します。
• スピーカー背面の小さな容積内にある空気は、ダイヤフラムの変位に抵抗するため、特に低周波数で発生する音の抵抗になります。
• ゴムや繊維材料などの非線形材料は、共振周波数での大きな応答を減衰させるために、あるいはユニットを環境の影響から守るための保護シールド材としてよく利用されます。
o そのような場合、システムが集中質量パラメータで構成されていると仮定した単純な回路シミュレーションでは、正確な結果を得ることができません。
SIMULIA の Abaqus Multiphysics FEA 製品群では、騒音シミュレーションが有限要素ソルバに統合されているため、完全に連成した構造-音響シミュレーションを使い慣れた Abaqus ワークフローの中で実施することが可能です。さらに、Abaqus 製品ファミリーの互換性によって、同じ構造メッシュを他の荷重ケース(例:落下試験や熱シミュレーション)に利用することもできます。
ソリューションの機能
- Abaqus/CAE に基づいて統合されたモデル化およびシミュレーション環境
- 電気 CAD データから複雑な電子機器アセンブリを効率的かつ容易に作成するために使用可能な各種ツール
- 形状設計の変更内容を効率的に解析モデルに転送することを可能にする各種 CAD パッケージからのアソシアティブインポート
- 音響空洞を作成するためのブーリアンツール
- 音響有限要素材料、要素および拘束条件
- ゴム材料に一般的な周波数依存の材料特性
- 大変形する内部空間(シールなど)のためのアダプティブ音響メッシュ
- 外部領域および放射音問題のための無反射インピーダンスと無限要素
- 表面ベースの音響-構造連成
- 音響および固体媒体のための最先端の高速ソルバ
- 完全連成または非連成の固有振動数解析
- 完全連成の周波数応答
- 非定常および時間調和(定常)解析