Wave6は効率的かつ高精度に可聴周波数域にわたる振動騒音をシミュレーションする手法を提供します。これらの手法のプログラムコードをゼロから作成しました。すなわち、個々にライセンスされた異種のソルバーのコレクションでなく、Wave6の解析手法は一つのライセンスでコントロールされた共通環境で単一の共通エンジンに統合されているということを意味しています。これにより、同一のモデルで複数の手法を組み合わせることができ、Wave6は効率的かつ高精度に可聴周波数域にわたる振動騒音をシミュレーションする手法を提供します。他のソフトウェアパッケージでは単純には不可能な形で振動騒音問題を効率的に解析することができます。
音響境界要素法(BEM)
音響境界要素法は、低周波数域における有限および無限空間の音波の伝播を計算するのに用いられます。領域全体でなく、音響空間の表面をメッシングし、それにより無限空間への放射のシミュレーションや複雑なランダム音響環境による構造への加振を表すことができます。また、Wave6はユニークな自動化機能を提供しており、volume抽出、サーフェイスメッシャーおよびnon-compatibleジャンクションの作成により、既存の形状から大規模な双方向連成の音響境界要素モデルを自動的に作成することができます。Wave6のBEMとSEAを組み合わせることで大きな音響空間の高度なモデルを作成することができ、例えば、高精度かつ効率的な風切り音の室内空間をモデル化するのに理想的です。
音響有限要素
音響有限要素は、低周波数域における有限空間の応答を表すのに用いられます。音響有限要素を用いることで体積に対して表面積が大きな音響空間を効率的にモデル化することができます。自動的にvolumeを抽出、volume meshの作成、物性値を設定して音響モードを計算することで音響要素モデルを作成することができます。また、Wave6はサードパーティのFEAやCFDコードの既存のvolume meshをインポートすることができます。Wave6の音響有限要素ライブラリは線形および2次要素を扱うことができ、そして、容易にCFDシミュレーションで計算した温度や圧力による音響特性の変化を考慮することができます。