Tosca

FEAおよびCFDシミュレーションに基づいた効率最適化

テレハンドラー用車軸のコンセプト段階でのトポロジー最適化

お客様の要望

 

ZFグループは、市場のニーズに沿って、パワートレインとシャーシの、軽量化した部品の開発を推進する必要があります。新しいテレハンドラー用車軸を実際に開発するにあたり、設計創案、組み込みスペースの決定、トポロジーと形状最適化に加えて、マルチボディシミュレーションで得られた荷重に基づくFEM強度計算も実施されることになりました。目標は、総生産コストの削減、製造と組み立ての最適化、使用する材料の最小化、開発プロセス全体の迅速化、信頼性の向上でした。

当社のソリューション:Tosca Structureによるトポロジー最適化

 

最適化パッケージTosca Structureを使用して、テレハンドラー用車軸の部品を最適化しました。最適化結果の品質と軽量化が向上するほど、問題の部品にかかる荷重の影響を詳細に考慮するべきと考えました。そのため、部品同士を組み合わせたアセンブリ構造における、非線形解析の拡張(接触の問題)に、特に注意を払いました。さらに、信頼性が高く、容易に解釈できる結果を得るために、同社で使用可能なFEソルバを最適化システムズに統合しました。使用可能な設計空間を確認するための運動特性上の調査に基づいて、非線形FEモデルによる単一軸部位のトポロジー最適化を実行しました。すべての境界条件を考慮した最適化結果から新しい設計案を導出し、FEM計算によって剛性を確保できることを確認しました

お客様にとってのメリット

 

ZFは、トポロジー最適化を既存の開発プロセスを維持しつつ、概念設計段階にある設計をサポートすることに成功しました。最適化結果はすぐに可視化され、開発プロセスで活用できるように、CADシステムで容易に再構築することができます。同社がすでに利用していたFEソルバと組み合わせることで、時間を削減し、品質を確保することができました。また、将来的には、異なる拠点間の相乗効果を生むことも可能です。このプロジェクトの完了時点で、ZFは、テレハンドラー車軸の新設計案で20%の軽量化を達成しました。これには、特許で保護された多数の革新的な機能も搭載されています。

Toscaなどの最適化ツールを当社のCAEプロセスに円滑に統合して、長年使用してきたCAEシミュレーション・ツールをさらに有効利用できるようになりました。これにより、新しい設計を迅速に、低いコストで市場に投入できます。

Klaus Kelkel博士、 ZF Friedrichshafen AG、技術計算担当シニア・マネージャー