材料使用量を減らしつつ変形を最小限にしたフライス盤スライドテーブル
お客様の要望
2Gで直交加速する高速フライス盤用スライドテーブルを最適化する場合、従来の箱型格子状のリブ構造を使用することが最適なソリューションなのか、疑問が生じました。1997年に実施された、時間のかかる手動の調査では、変形が50%、部品の重量が15%削減可能といった大幅な改良がすでに示されていました。鋳型の改良により、製造コストも15%削減されました。最適化ソフトウェアTosca Structure評価時にこの部品を使用し、より良い設計の提案が可能を確認しました。
当社のソリューション:Tosca Structureによるトポロジー最適化
最適化モデル内に使用可能な設計空間を定義し、修正を避けるために、部品の接続面を設計領域から除外しました。力の流れに関与していない領域は、材料の剛性を逐次減らすアプローチを採用した、Tosca Structureのアルゴリズムによって除外されました。離型の確認など、製造手法に関連する要件は、この段階で組み込むことができました。最適化結果をCADシステムにインポートし、わずか数回の修正で鋳型製品に変換できました。
この例では、従来の手動のソリューションと比較して、変形がさらに30%削減されました。機械工学の設計で普及している従来の箱状の格子状リブ構造と比較すると、最適化による設計の方が65%も優れていました。Tosca Structureを使用した自動トポロジー最適化プロセスの所要時間は、手動のトポロジー最適化と比べて、設計時間がわずか22%、計算時間が32%となりました。コストと時間が大幅に削減されたのです。Heidenreich & Harbeck AGは、顧客に対するプレミアム・パートナーの地位を確立できました。また、トポロジー最適化を使用してエンジニアリング・サービスを拡大し、景気変動に備えることができました。