BIOVIA Equipment

計器データの自動取得と計測

ラボ機器の管理

 

接続性は 21 世紀のラボの重要な要素です。システムと測定機器間の手動によるデータ転送は時間がかかり、エラーが発生しやすく、付加価値がありません。これを廃止する場合は、機器の統合が中心的な役割を果たします。このためには高度な標準化が必要です。一般的にラボには異なるベンダー製のさまざまな計器があり、異なるデータ形式やメタデータが大量に生成されます。

計器をさまざまなアプリケーションに合わせるには、測定機器そのものの認定、検証、メンテナンスの管理もラボに求められます。試験のために測定機器を選択したときに計測チェックを直接実行できるよう、測定機器のログブックがラボ環境に接続されていることが理想的です。BIOVIA Equipment は、測定データの自動取得、データとワークフローに関連した計器の管理を目的とした包括的なアプリケーションであり、簡単で直感的な方法で測定データを他のシステムに転送できます。BIOVIA Equipment では、測定データファイルのデータを自動的にファイル構造解析して標準データに変換し、結果を複数のシステム間で使用可能にするように設定できます。測定データをサンプルに自動マッピングすると、結果のインポートが簡単になり、転記エラーが減少します。機器の登録、測定データの保存、リファレンス・データのタクソノミーといった搭載された機能を活用すると、データの一貫性と整合性や、ラボの生産性を高めることができます。

測定機器およびシステムの統合
BIOVIA Equipment は、さまざまな転送方法に対応しており、多くの種類の測定機器と連携します。

  • 天秤、pH メーターなどの単純な機器から結果を直接転送する (TCP/IP ネットワーク接続が必要)
  • 機器から結果ファイルを出力して転送する。ディレクトリ・クローリング・ジョブとファイル構造解析ジョブによってデータの取得と値の抽出が自動化される
  • BIOVIA CDS アドインとして使用可能な Waters® Empower®、Thermo Fisher Scientific® Chromeleon® をはじめとするクロマトグラフ・データ・システム(CDS)など、Web サービスベースの機器ソフトウェアとの双方向データ転送

BIOVIA Equipment では、BIOVIA Workbook や BIOVIA Notebook などの Electronic Lab Notebook (ELN)での実験に、あるいは BIOVIA Capture や BIOVIA Task Plan などのインフォマティクス・アプリケーションに、測定データを転送できます。BIOVIA Capture から直接計測チェックを実行できるため、ラボのワークフローが効率的になり、信頼性が向上します。

測定データの取得が自動化され、実験ノート等への転記が自動化されるため、研究者のシームレスなエクスペリエンスが実現します。


クラウドでもオンプレミスでも
BIOVIA Equipment は、BIOVIA ScienceCloud のインフラストラクチャを使用して CSV に対応したプライベート・クラウド環境に導入できます。クラウドで導入すると、IT 部門の負荷が最小限に抑えられ、セキュリティ専門のプロフェッショナルによるセキュリティの手順が確実に実施されます。BIOVIA Equipment は、必要に応じてオンプレミスに導入してバリデーション対応することもできます。Web ベースの BIOVIA Equipment は、導入が簡単です。ユーザーのコンピュータにソフトウェアをインストールする必要がありません。システムは低帯域幅のネットワークでも動作するため、どこにいても操作が簡単に実行できます。

BIOVIA Equipment の機能

  • 機器の登録を管理(計測の状態を含む)
  • 測定データを自動的に取得してファイル構造解析を行い、後で使用することが可能
  • 研究者の実験セッションに測定データを簡単に転送
  • ソースから、データを記録して使用するシステムまで、測定データのトレーサビリティーを維持
  • 必要とされる予防的メンテナンス、較正、検証のイベントなどの計測イベントを追跡
  • 正しい手順に準拠するために、BIOVIA Capture を使用している場合と同様に計測イベントを手法とレシピにリンク
  • すべての機器の記録についての監査証跡
  • 機器の使用状況と計測イベントを電子的に記録

導入効果

  • 直接的にトレース可能なデータ転送により、データの整合性と精度を確保
  • 手動のデータ転送をなくすことで生産性を改善
  • 転記エラーをなくすことでデータの品質を改善
  • 手動入力のデータに関して研究者は 2 回目の確認が不要
  • 業界標準のオントロジーとタクソノミーに沿うことでデータの一貫性を確保
  • レシピの実行時に計測チェックを実行することで、有効な状態の機器を使用