ウクライナの都市再建を支援する企業コンソーシアムをダッソー・システムズ、Egis、B4の3社が立ち上げ
- ウクライナ政府の指名により、Egis、ダッソー・システムズ、B4の3社が、侵攻で破壊された市街地を再建するために3Dバーチャル技術と建築工学に関する知識と経験を結集
- プロジェクトには、連携による再建費用分析とチェルニーヒウ州およびチェルニーヒウ市の復興に関する基本計画策定の2段階アプローチで取り組む
- 都市基盤、リソース、サステナビリティ活動、居住者の生活の質を最適化するために、共同プロジェクトの中核にバーチャルツイン技術を採用
※本リリースは、仏ヴェリジー=ヴィラクブレーにて現地時間2022年12月13日に発表したリリースの日本語参考訳です。
Egis 社(フランスの大手建設コンサルタント)、ダッソー・システムズ(Euronext Paris: FR0014003TT8, DSY.PA)、B4により結成された企業コンソーシアムは、このほどウクライナ政府の指名を受け、同国市街地を再建するために取り組むことを発表しました。この再建プロジェクトは、フランス政府およびフランス財務総局が支援しています。
この再建プロジェクトでは、EgisやB4が有する建築工学に関する専門知識をダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォーム上で活用し、まずチェルニーヒウ州全体の被害調査と再建費用の分析、次にチェルニーヒウ市の復興に関する長期基本計画策定の2段階で進められる予定です。
再建に向けた第1フェーズは、チェルニーヒウ州の被害状況の把握、再建費用の予測、当面必要となるインフラ再建の明確化で構成されます。ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームは、異なる事業者や専門家の協業を加速するデジタル連携を実現します。EgisとB4は今回、それぞれが収集するあらゆる情報やその分析結果をプラットフォームで共有・利用します。衛星データ分析では被害を受けた地域が自動的に検出・強調表示され、現地調査では計算結果と優先順位付け計画の妥当性を検証するための照合が実行されます。
第2フェーズでは、3DEXPERIENCEプラットフォーム上にチェルニーヒウ市のバーチャルツインを構築します。コンソーシアムの各社は、このバーチャルツインを使い、新たに建設される建物の設計や市内交通・インフラ・その他サービスの運営組織を含む復興計画の最適化などを行う予定です。各分野の関係者が連携し、浸水リスク、アクセシビリティ、交通網、土地利用、主要な都市資産の配置、既存の上下水道、ガス・電気、その他社会基盤ネットワークなどの要素に関連するさまざまな状況を検証するためにバーチャルツインを活用していきます。並行して、既存の文書や市の行政部門から情報を入手し、近隣地域における居住者のニーズや期待、選出議員の展望、経済・社会発展の課題などが確実に考慮されるようにします。
プロジェクト期間を通して収集されるすべての情報がチェルニーヒウ市のバーチャルツイン上に送り込まれることで、都市の再建に関わる様々な組織が連携しながらチェルニーヒウ市の基本計画を策定できるようになります。
EgisのCEOであるLaurent Germain氏は、次のように述べています。「Egisは1993年にウクライナに進出して以来、土木工事、道路・橋梁建設、水道、都市交通、港湾、水路、エネルギーなど、さまざまな方面で民間ならびに政府が出資する数多くのプロジェクトを手掛けてきました。現在は23件のプロジェクトにおいて、ウクライナの都市と社会基盤の再建に取り組んでいます。チェルニーヒウ州とチェルニーヒウ市の再建は、低炭素化や生物気候学を考慮した都市設計、自転車に優しい都市、より良い公共交通やマイカー相乗り通勤の基盤、安全で快適な公共緑地の設計のほか、持続可能なスマートシティを実現するEgisの主要な設計指針など、当社のグローバルな経験をウクライナにもたらす新たな機会にもなるでしょう」
ダッソー・システムズのインダストリー、マーケティング&サステナビリティ担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるフローレンス・ベルゼレンは、次のように述べています。「当社は、長期的な影響をもたらすこの有意義な共同プロジェクトを通じて、ウクライナの地方自治体がより良い都市づくりを進めていけるよう支援することを目指しています。当社の3DEXPERIENCEプラットフォームは、持続可能性を高めたレジリエントな都市開発において重要な役割を果たします。専門家の知識、ノウハウ、データによって強化されたバーチャルツイン・エクスペリエンスは、さまざまな状況を繰り返し検証して最適化することで、人々のニーズを満たす最適な方法を見つけ出し、気候変動に対処して、公共交通、スマートサービス、公共事業の計画の質を高めることができます。
B4のアソシエート・マネージャーであるKarim Bensiam氏は、次のように述べています。「未だ侵攻が進む中、ウクライナの地方自治体は既に未来に目を向け、各都市の再建計画を立てているだけでなく、各地域の人々にその内容を共有しようとしています。我々の連携による取り組みとエンジニアリングや建築に関する専門知識によって、一刻も早くウクライナを再建して、以前にも優る都市づくりを実現するという使命を全面的に支援していきます」
詳細はこちら:
ダッソー・システムズの 3DEXPERIENCEプラットフォーム、3D設計ソフトウェア、3Dデジタル・モックアップ、そしてプロダクト・ライフサイクル・マネジメント (PLM) ソリューション
https://www.3ds.com/ja
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Egisについて
Egisは、コンサルティング、建築工学、モビリティサービスの分野に積極的に取り組む国際企業です。気候変動がもたらす非常事態に対応し、よりバランスの取れた回復力のある持続可能な地域発展の実現を可能にする機能を備えたインテリジェンスな都市基盤と建物を開発し、運営も行っています。120ヵ国で事業を展開するEgisは、1万5000人の従業員が有する専門知識をお客様に提供し、あらゆるプロジェクトで利用可能な最先端のイノベーションを開発しています。幅広い分野に及ぶ活動を通じて、Egisは社会という共同で築いていく組織と世界中の人々の居住空間において中心的な役割を果たしています。
www.egis-group.com | Instagram : @egisgroup | LinkedIn : egis | Twitter : @egis
ダッソー・システムズ について
ダッソー・システムズは3DEXPERIENCE®カンパニーとして人々の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するためのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの考案、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義でき、結果として、世界をより持続可能なものにするために価値ある影響を及ぼすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動であるエクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の30万社以上のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja(日本語)、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。