ダッソー・システムズ、3Dリアリスティック・シミュレーションを実現する次世代ソリューション開発に向け、ABAQUS Inc. を買収計画

同時に、科学シミュレーションの統合プラットフォームとして、SIMULIA を発表

仏、パリと米ロードアイランド州、プロビデンスで2005年5月17日付で発表されたプレスリリースの日本語訳

 

Dassault Systèmes(Nasdaq: DASTY; Euronext Paris: #13065, DSY.PA 以下、ダッソー・システムズ)は2005年5月17日、ABAQUS Inc. (以下、ABAQUS)を全て現金払いによる4億1300万ドルで買収することを合意したと発表いたしました。契約の最終締結に向けて、さらに調整が必要となります。ABAQUSは非線形有限要素解析ソフトウエアにおける確立したリーダー企業です。ダッソー・システムズは、買収計画が直ちに、買収経費および会計処理上の繰延収入の影響を除いた純利益に計上されると見越しています。ダッソー・システムズはまた、すべてのシミュレーション・アプリケーションの統合に向けた科学的なオープン・プラットフォームとして、SIMULIAを発表いたします。

 

ABAQUSとダッソー・システムズは、リアリスティック・シミュレーションをより幅広いお客様層にとって身近なものとし、その利便性に飛躍的な向上をもたらします。この取り組みにより、ダッソー・システムズはこれまでの製造業ベースから、さらにその活動分野を広げてまいります。シミュレーション・ソフトウエアはとても大きな市場でありながら、現状でほとんどの企業は統合ソリューションではなくニッチなアプリケーションを使用し続けている、バラバラに細分化された市場です。この市場を再編し、新たな局面をもたらす点において、ABAQUSの獲得はダッソー・システムズにとって意義深いステップとなります。業界アナリストによれば、シミュレーション・ソフトウエア市場は今日23.5億ドルの規模と見積もられ、平均で年12%の成長を遂げ5年後には40億ドルへと拡大するものと見込まれています。現在使用されているアプリケーションは内製で開発されたプログラムが多く、同社の市場予測値にはそうしたアプリケーションは含まれていません。

 

ABAQUSは、ごく簡単なものから極めて要求水準の高いシミュレーションまでを実現する最上級のテクノロジーとして広く認知されています。例をあげると、単純な落下テストのシミュレーションのような場合でも、ユーザーは携帯電話のあらゆる内部コンポーネントの反応を確かめることができます。ダッソー・システムズはまた、ABAQUSの70人の博士号取得者を含む強力な知的資本から、計り知れない恩恵を享受します。

 

ダッソー・システムズの社長兼最高経営責任者であるBernard Charlèsは、「最強のチームとともに、我々はこの業界に変革をもたらすことができます。ABAQUSのすばらしいチームを我々は温かく歓迎します。ABAQUSと一緒になることで、我々のお客様は、さらにそのお客様が現実社会で実物を使用して経験することを、バーチャル世界で経験できるようになります。」と述べています。
 

 

ABAQUSの社長兼最高経営責任者であるMark Goldsteinは、「ダッソー・システムズが、シミュレーション・テクノロジーにおける戦略的投資の基礎としてABAQUSを選択したことを大変喜ばしく思い、また興奮しています。企業がこれまで通り、製品設計の基礎的コンポーネントとして性能を重視した取り組みを継続すれば、シミュレーションの果たす役割は、企業が成功するためにこれまでになく重要なものとなるでしょう。我々は、業界をリードする最先端の有限要素解析ソリューションをPLM市場全般に提供することに注力し続けると同時に、ABAQUSのテクノロジーがダッソー・システムズのPLMソリューションのために貢献していくことを期待しています。」と述べています。

 

ダッソー・システムズのExecutive vice president and CFOであるThibault de Tersantは、「ABAQUSは年間ベースで1億ドル近い総収入があり、ソフトウエア収入および経常ソフトウエア収入両方において高水準の収入を記録しています。さらに同社は、高い利益率をもつため、この買収は、買収経費および会計処理上の繰延収入への影響を除いた収益に直ちに計上されるでしょう。」と述べています。

 

ダッソー・システムズは、買収による会計上の調整として繰延収入の評価損の影響は、本買収計画の完了から12ヶ月以内に約2000万ドルの収入の損失となると見ています。

 

契約は、条件面での最終合意と行政当局の最終承認を前提としています。ダッソー・システムズ、ABAQUSともに、株主議決を必要としません。ダッソー・システムズは、買収計画が2005年第3四半期末までに完了するものと見越しています。

 

SIMULIAは、あらゆるシミュレーション関連分野をサポートするために新たに生まれた、統合オープン・プラットフォームです。製品動作を予測するためのベスト・プラクティスの提供を通じてイノベーションを加速するとともに、科学アプリケーションの所有コストの削減をもたらします。SIMULIAはまた、ユーザーにとって、これまでのバラバラなシミュレーション・ツール群の短期間での習熟といった難題を強いることなく、シミュレーション技術の利用をもたらします。

 

SIMULIAはシミュレーション市場において、ダッソー・システムズのコンポーネント・アプリケーション・アーキテクチャー V5 (CAA V5) のエコシステムと、既存のABAQUSのパートナーをあわせ持つ、最大級のオープンなエコシステムをもつことになります。

 

Daratech, Inc.の社長兼最高経営責任者であるCharles Foundyllerは、「非線形シミュレーションの標準となるべき、ダッソー・システムズによるABAQUSの買収は、シミュレーションにとって新たな始まりとなるでしょう。本買収は、シミュレーションをPLMの主流に導く転機となり、SIMULIAにおけるダッソー・システムズのビジョンが製造業界だけでなく業界を越え広く受け入れられるものと見ています。」と述べています。

 

 

 

Statements above that are not historical facts but express expectations or objectives for the future, including but not limited to the statements regarding the Company’s expectations that the proposed acquisition, if completed, would be immediately accretive to earnings excluding acquisition costs and the impact of deferred revenue accounting treatment and the level of deferred revenue write-down are forward-looking statements (within the meaning of Section 21E of the 1934 Securities Exchange Act, as amended).  Such forward-looking statements are based on management's current views and assumptions and involve known and unknown risks and uncertainties.  Actual results or performances may differ materially from those in such statements due to, among other factors: (i) currency fluctuations, (ii) reduced corporate spending on IT infrastructure as a result of changing economic or business conditions that could negatively affect market demand for our products and services, (iii) difficulties or adverse changes affecting our partners or our relationships with our partners, including our longstanding, strategic partner, IBM, (iv) new product developments and technological changes, (v) errors or defects in our products and (vi) risks related to the acquisition. Unfavorable changes in any of the above or other factors described in the Company’s SEC reports, including the Form 20-F for the year ended December 31, 2003, which was filed with the SEC on June 30, 2004, could materially affect the Company's financial position or results of operations. 

 

The proposed acquisition is subject to customary closing conditions and regulatory approvals including, among others, Hart-Scott Rodino, Exon-Florio and merger control authorities, principally in the United States and Germany.

ダッソー・システムズ について

ダッソー・システムズは3DEXPERIENCE®カンパニーとして人々の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するためのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの考案、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義でき、結果として、世界をより持続可能なものにするために価値ある影響を及ぼすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動であるエクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の30万社以上のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja(日本語)、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。