ダッソー・システムズがメディデータの買収を完了、 新たに医療の領域に向けて バーチャル ツイン エクスペリエンスを切り拓く
ダッソー・システムズ (Euronext Paris: #13065, DSY.PA) は、本日、メディデータ・ソリューションズ (NASDAQ: MDSO) の買収を完了したことを発表しました。臨床領域における専門知識を備えたメディデータと、同社が展開するクラウドベースのソリューションは、よりスマートな治療法の開発と上市を後押しするものです。今日、個別化医療や患者中心のエクスペリエンスが求められていれる中、今回の買収によりダッソー・システムズは、医療とそのエコシステムや市場ニーズを一層深く理解した包括的なソリューション群を提供し、医薬品・医療機器業界のデジタル変革をけん引します。
ダッソー・システムズの取締役会副会長 兼 最高経営責任者 (CEO) であるベルナール・シャーレスは、次のように述べています。「メディデータのソリューションと優秀な人材を大きな喜びをもって歓迎します。両社が一つになることで、私たちのビジョン、科学を基盤とする企業文化、医薬品・医療機器業界におけるナレッジとノウハウはさらに強化され、他に類を見ない価値を提供できるようになります。メディデータは、当社のインフォメーション・インテリジェンス領域の中核をなすブランドとなります。データ インテリジェンスとシミュレーションを組み合わせることにより、私たちはよりスマートな治療を推進し、人々の健康増進を目指します。多数の異なる領域を包括的に扱うことができる 3DEXPERIENCE プラットフォームは、今世紀の精密医療をより手の届きやすいものにするために、業界を変革しようとする医療分野にイノベーションをもたらそうとする人々にとって不可欠なものとなるでしょう。バーチャル領域の力は、これまで考えられていた“限界”を越えていくことを可能にし、研究や科学の範囲に留まらず、医薬品や医療機器、医療全般の変革へと可能性を広げていきます。当社はこれまで、自動車や航空機のバーチャル・ツインを実現してきました。人体についても同じことができるようになるでしょう」
経験経済 (エクスペリエンス・エコノミー) への移行が進む中、医薬品・医療機器業界の企業は今、これまでデジタル変革を達成してきた他産業の多くの企業 (航空宇宙、自動車、ハイテク等) と同じ道筋を辿っています。すなわち、“製品” ではなく、個別化された “エクスペリエンス” の提供です。複雑な個別化医療を適切に管理するためには、点と点を結ぶ、つまり個別化医療に関わる人々、アイデア、データをつなぐデジタル・プラットフォームが必要です。ダッソー・システムズとメディデータのソリューション群を組み合わせることで、こうしたデジタル・プラットフォームが実現します。
3DEXPERIENCE プラットフォームとメディデータのソリューション群により、医薬品・医療機器業界の企業はパフォーマンスを伸ばし、臨床試験や医薬品の開発効率を高め、患者に確実なメリットをもたらす個別化された治療を考案できるようになります。
ダッソー・システムズは、これまで同社が産業界で培ってきた強みに加え、 (今回の買収により医療の) 現実世界のデータを活用できるようになります。同社は、 (新しい治療の創出につながる) 一連の流れを整え、治療の変革や普及に関わる全ての関係者 (研究所、臨床試験の現場、工場、患者など) が協働で取り組むことを可能にし、かつその一連の取り組みを、データに基づく意思決定と継続的なナレッジ活用ができるプラットフォームで支えることで、より高度化します。
メディデータの共同創設者であり会長兼CEO、Tarek Sherif 氏は次のように述べています。「メディデータとダッソー・システムズのチームは、持続可能なイノベーションを築き、より健康なより良い暮らしを実現しようという共通の視点に立ち、今、当社のクライアントやパートナーにメリットをもたらす完全な統合に向けたコミットを共有して前進しようとしています。ダッソー・システムズとメディデータが一緒になることで、今までにない強力な体制で、適切な治療を適切な患者に適切なタイミングで届けるという目的を達成します」
メディデータの人材をダッソー・システムズに速やかに統合することにより、メディデータは今後、3DEXPERIENCE プラットフォームを活用できるダッソー・システムズのブランドとして運営されます。またこれによって医薬品・医療機器業界は、自動車・輸送機械・モビリティ業界に次ぐ、ダッソー・システムズの第 2 位の規模を誇る中心的な業界となります。ダッソー・システムズは今後、バイオサイエンス、マテリアル・サイエンス、化学、臨床試験、現実世界のデータをクラウド環境下でインテリジェントに活用し、生物圏 (バイオスフィア) における持続可能なイノベーションを促進します。
2019 年 6 月 12 日に発表の通り、本契約の条件のもと、ダッソー・システムズは、メディデータの発行済み普通株式のすべてを一株当たり 92.25 米ドルの現金で取得しました。これは、総額約 58 億米ドルの企業価値を示します。
買収を完了した結果、メディデータは、2019 年 10 月 28 日 (月) の取引終了をもって、NASDAQ での取引を撤退しました。
ダッソー・システムズ について
ダッソー・システムズは3DEXPERIENCE®カンパニーとして人々の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するためのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの考案、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義でき、結果として、世界をより持続可能なものにするために価値ある影響を及ぼすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動であるエクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の30万社以上のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja(日本語)、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。