Valmet

Valmet社がDELMIA 3DLean導入によって、複数拠点間でのミーティングや他のデジタルデータとの統合を可能にし、それらを改善のためのアクションにつなげ、会社の目標達成に向け無駄のないミーティングを進められるようになるまでをご紹介しています。

DELMIA 3DLean は、明確なアジェンダに沿ったインタラクティブなディスカッションを促進し、合意したアクションをアクション ログに記録して、フォローアップすることを可能にした最初のソリューションでした。3DLean のメリットは、導入後すぐに現れました。

valmet  case study

Ari Linsuri氏

ールス& オペレーション・プランニング 担当ディレクター Valmet 社取締役会および製紙事業部門

課題

パルプ製造/ 製紙/ エネルギー業界向けプロセス技術、オートメーション、各種サービスの開発と提供をグローバルに展開している Valmet 社は、ネットワークに接続したグローバルな生産環境を進化させ、新しい時代の働き方を取り入れることで従業員をサポートしたいと考えていました。競争上の優位性を維持するためには、複数拠点間でのミーティングや他のデジタルデータとの統合を可能にし、それらを改善のためのアクションにつなげることで、ミーティング後すぐにタスクに着手し、必要に応じてデータをいつでもどこからでも参照できる環境を構築する必要がありました。

ソリューション

同社の取締役会と製紙事業部門は、3DEXPERIENCE プラットフォームに DELMIA 3DLean を導入することで、コラボレーションの促進と、課題分析から対応、検証までのプロセスの改善に成功し、チームのパフォーマンスが向上しただけではなく、会社の目標達成に向け無駄のないミーティングを進められるようになりました。 Valmet 社のチームは、直感的に操作できるデジタルボードを通じ、豊富なコンテンツをクラウド上で共有しながら、リーン原則に基づいてアクションを策定、プロセスの改善を進めています。

メリット

DELMIA 3DLean は、現場の活動を可視化し、チームの業務効率を向上させることで、Valmet 社の日々の管理プロセスにプラスの変化をもたらしています。現場で働く従業員にとっては、各自の目標を明確に理解し、誰が、いつ、何をするべきかを把握できます。各ミーティングにおいても、3DLean 上でアジェンダと時間をしっかりと定めることで、チームメンバーが集中しやすい環境を作り、状況報告や意見出しを促進するほか、課題の特定からアクションの策定、実施、フォローまでを迅速に行うことができます。

パルプ製造/ 製紙/ エネルギー業界におけるオートメーションとイノベーションの促進

組織の素早い判断とリーン思考は、Valmet 社の 220 年にわたる歴史を通じて製品開発戦略の原動力となっています。同社はこの間、製紙/パルプ製造/ エネルギー業界の変わり続ける要件に絶えず適応してきました。今日 Valmet 社は、これらのセクターにプロセス技術、オートメーション、各種サービスを提供する世界有数のプロバイダーになっています。
デジタル時代の課題に立ち向かい、新しい持続可能性の目標を達成しようとする同社の革新的な取り組みは、顧客組織が顧客自身のリソースをより効率的に使用できるようにすることに引き続き重点を置いています。たとえば、インダストリアル インターネットとデジタル化を通じてデータを取得することで、世界で数百台の機械に提供しているサポートを改善するとともに、それらを将来の設計の強化へとつなげています。

Valmet 社は、テクノロジーを活用したリソース効率の向上の点で顧客組織を支援するだけでなく、運用方法を改善するための独自のデジタル トランスフォーメーションも推進しています。その一環として、高度なミーティング/ コラボレーション ツールである DELMIA 3DLean を 3DEXPERIENCE プラットフォームに実装しました。

紙を使ったミーティングからデジタル ミーティングへ

DELMIA 3DLean は、コラボレーションの促進とチームのパフォー マンス向上のためのフレームワークを Valmet 社に提供する、Web ベースのミーティング ツールであり、このフレームワークを通じて、製造現場から組織全体にチームを跨いでのコラボレーションと改善 の文化を根付かせ、製品の品質を向上させることが可能になります。ミーティング中には、3D データを含む様々なデータを視覚化するこ とによって、チームメンバー全員をミーティングへと集中しやすくし、問題を迅速に特定、解決へと導きます。

Valmet 社の取締役会と製紙事業部門でセールス & オペレーション・プランニング担当ディレクターを務める Ari Linsuri 氏は、次のように述べています。「以前も同じような目的でデジタル ツールを導入することを検討しましたが、静的データにしか対応していませんでした。」

Linsuri 氏のセールス & オペレーション・プランニング チームは、顧客組織への製品 / サービス提供の管理とリソースの最適化を担当しています。チームは 2 つのサイトに分散しており、Valmet 社のプロジェクトを監督しています。これにより、さまざまな地域のさまざまなソースによって製造された機械の一部や部品が、組み立てに最も適したタイミングで顧客組織に提供されるようになります。チームは以前、毎日の進捗報告ミーティングで紙とホワイトボードを使用していましたが、Linsuri 氏は、情報を記録して共有するためのより良い方法を探していました。

Linsuri 氏は次のように述べています。「大半のチーム メンバーは、間仕切りのないフリーアドレスのオフィス スペースで働いています。私は毎朝出勤すると、全員に進捗状況を尋ねるようにしていました。このように会話することで、チーム全体で何が起こっているのかを把 握し、今後起こりうる問題を浮き彫りにすることができたのです。そ の一方で、他のチーム メンバーもこの情報にアクセスできるように なれば効果的であろうと考えました。そこで、毎日のミーティングの 時間を短くし、アジェンダをホワイトボードに書き上げて、メモを取 るようにしました。ところが、話し合うことが多すぎて、アジェンダ を取り上げ損ねたり、重要なタスクを書き留めなかったりすることが ありました。また、ミーティングが予定より長引くことも多々ありま した。」

Valmet 社は、ミーティングの生産性を高めると同時に、より効率的な働き方を促進するデジタル ツールで従業員をサポートできるよう、 DELMIA 3DLean を導入することを決定しました

グローバルな S&OP チームに情報を継続的に提供

Linsuri 氏は、DELMIA 3DLean を使用して、ミーティングを効率的に進められるよう、議題、アジェンダと時間をしっかりと計画、管理しています。

Linsuri 氏は次のように述べています。「3DLean では、それぞれが 独自のアジェンダを持つ複数のミーティング ボードに画面が分割さ れて表示されます。たとえば、月曜日に販売プロジェクトを画面に 表示して、各プロジェクトに関連したアジェンダのすべての項目を確 認できます。こうすることで、自分が何に対処する必要があるのかを、常に最新の情報に基づいて思い出せるようになります。また、従う べき明確なアジェンダが表示されるので、それを確認しながらチー ム メンバーにタスクを割り当てることも可能です。」

ミーティングのフォーマットが明確に可視化されたことで、チーム メンバーはより積極的に関与するようになりました。

Linsuri 氏は次のように述べています。「3DLean は使いやすく、画面を見ながら、ミーティングで決定した事項を個々のチーム メンバーに簡単に引き継ぐことが可能です。こうすることで全員の参加を促し、ミーティングがより流動的で変化に富んだものになります。」

重要なのは、チームの誰もがバーチャル ミーティング ボードに再度アクセスして、最新の情報を確認できることです。そのため、特定のミーティングに出席できなかった場合でも、必要な情報にアクセスして、プロジェクトの動きにすぐについていけるようになります。

Linsuri 氏は次のように述べています。「チームの全員がシステムに各自でログインできるため、メモを読んだり、自分に新たに割り当てられたタスクを確認したりできます。」

製造現場の主要タスクを追跡

DELMIA 3DLean の本格的な展開が会社全体に徐々に広がるに伴い、Valmet 社の製造現場をはじめとしたオフィス以外のチームにも、新しいデジタル ミーティング アプローチのメリットが広がりつつあります。

Valmet 社のワークショップ マネージャーとして製造現場で 60 人以上の従業員を監督している Kyösti Häkkinen 氏は、次のように述べています「。ミーティングで 3DLean を使用して生産状況を監視しています。ミーティングで話すべきことをしっかりと定め、ミーティングを進めながら情報を更新できるので、安全性の問題などの重要な問題を取りこぼすことがありません。」

製造現場では DELMIA 3DLean を使用することで、主要業績評価指標 (KPI) に照らしてなすべきタスクを定め、製造の問題を早期に解決することができます。

Häkkinen 氏は次のように述べています。「以前は、さまざまな問題にうまく同時に対処しなければなりませんでしたが、今は KPI に基づいて一つずつ取り組み、簡単にフォローアップできるようになりました。3DLean では、大局的な視点で潜在的な問題を特定し、必要なアクションを実行することが可能です。このようなシステムを採用することで、チームの全員が最新の情報に基づいて状況を把握できます。」

製造現場のチームは、それぞれ内容が異なるミーティングを DELMIA 3DLean で週に数回開いており、3DLean のアクション ログ機能に特に価値があると感じています。

Valmet 社のワークショップ マネージャーとして製造現場で 100 人の従業員を監督している Anssi Puttonen 氏は、次のように述べています。「ミーティングの開始時に必ずアクション ログを確認するほか、終了時にもう一度確認して、優先的に行う必要のある新しいアクションを特定するようにしています。」

Puttonen 氏は、ミーティングが本題からそれることが大幅に少なくなったため、以前の半分の時間しかかからなくなったことに気づきました。

「ミーティングにかかる時間が短くなりました。以前は、1 回のミーティングですべての問題を解決しようとしていました。DELMIA 3DLean を導入したおかげで、すべてまとめて最初に行おうとするのではなく、よく考えたうえで課題に人やチームをアサインしたり、アクションをフォローアップしたりできるようになりました。ミーティングで話すことが整理され効率的になったため、以前は 90 分かかっていたミーティングがわずか 45 分で終わるようになりました。」

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パンデミック下のテレワークのサポート

DELMIA 3DLean は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で Valmet 社が完全にテレワークに切り替えたときも、毎日のミーティングをオンラインでスムーズに実行し続けるのに役立ちました。

Linsuri 氏は次のように述べています。「パンデミックによって、このツールの使い方が変わりました。それまでは、全員の前に置かれた大画面に表示して使っていましたが、テレワークに切り替える必要が生じてからは、バーチャル環境で共有するようになりました。IT部門に手を貸してもらうことなく、変化する各自のニーズに合わせて自分でミーティングを構成できるため、非常にフレキシブルです。以前は、別の場所で働くチーム メンバーが何人かいると、それらのメンバーがミーティングに参加できるよう調整するのが困難でしたが、 3DLean 上でミーティングを行うことで、このような調整の負担が大幅に減りました。今後は、ハイブリッド  アプローチを採用して、出勤者とテレワーク社員の両方をミーティングに参加させることができるようになります。私たちはパンデミックを通じて、新しい働き方を迅速に発展させ、それを短期間で実装することを必然的に求められたのです。」

コラボレーティブな思考、持続可能な未来

Valmet 社のセールス & オペレーション・プランニング チームは、 DELMIA 3DLean の運用を同社で最初に開始した組織です。今日、このツールの採用を他の部門でも進めるにつれて、さらに大きなメ リットを享受し始めています。

Linsuri 氏は次のように述べています。「会社全体の他のチームでも 3DLean を使用するようになったため、アクションの送信や、部門間でのメッセージの共有を開始できます。これにより、チーム間のコラボレーションが向上し、事業運営がさらに透明化するため、経営陣がリーン プロセスを完全に管理できるようになります。」

顧客向けサービスの世界 No.1 になるというビジョンと、再生可能な資源を持続可能な結果へと変えるというミッションを掲げる Valmet 社にとって、3DLean のようなデジタル ツールは、今後も目標達成を支援する存在となると考えられます。

Linsuri 氏は次のように述べています。「デジタル化を通じて、私たちは従業員のエンゲージメントを高め、未来の働き方をサポートするベストな人材を育成しています。3DLean によって、優れた組織の構築、フレキシブルな働き方のサポート、ビジネス全体の継続的な改善を推進できるようになります。」

Valmet 社について

Valmet 社は、パルプ製造/製紙/エネルギー業界向けのプロセス技術、オートメーション、各種サービスの世界的なデベロッパー兼サプライヤーです。フィンランドに本社を置く同社は、顧客向けサービスの世界 No.1 になることを目指しています。世界各地に配備された 14,000 人を超えるプロフェッショナルが、顧客組織のパフォーマンス向上のために日々取り組んでいます。

詳細情報 www.valmet.com

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