より持続可能な自動車産業を目指す
csi社(ドイツ本社)の経営陣は、持続可能性とは、単にチェック項目を満たしてくことではなく、適切に実行することで、ビジネスの大きな成長機会を切り拓くビジネス戦略とみなしています。
このため、csi社は当初から持続可能性を優先して、真に環境に配慮したモビリティ・サービスと製品を創案することで、自動車企業がうわべだけの環境陥らないようにサポートしています。
自動車メーカーは、製品の各段階における環境への影響を把握するために、ライフサイクル・アセスメント(LCA)を実施する必要があります。包括的なLCAにより、デザイン/設計が環境に及ぼす影響をすべて考慮できます。これには、原材料の調達、製造、パッケージング、流通のプロセス全体を通じて使用される資源、エネルギーまたは発生する廃棄物、ライフサイクル後のリサイクルやさまざまな部品廃棄などが含まれます。
最終的に、LCAを通じて持続可能性に最も影響を及ぼすシステムまたはライフサイクル段階を特定することができます。csi社は、LCAをより簡素化して、顧客が持続可能な製品開発プロセスを極めて初期の段階から容易に導入できるソリューションを提供しています。
ダッソー・システムズは、CATIAを含むマルチCAD設計ツールとの連携により、従来のLCAツールとは明らかに異なるクラウド版のサステナビリティ・ソリューションを提供しています。コンセプトの比較を容易に可視化して、顧客により適確に伝えることができます。必要なすべてを単一のプラットフォームで利用できるため、OEMの顧客が信頼できるパートナーとしてのポジションを維持して、持続可能性の高い製品の開発をサポートしています。
課題
これまでは、自動車開発プロセスのかなり後期において持続可能性が考慮さていました。しかし、将来性のあるトランスフォーメーションを実現するには、「環境に配慮した」製品の設計を最初から組み込む必要があります。これに対応するには、初期設計やエンジニアリングの段階から、生産、納車、運用、サービス、ライフサイクル終了に至るまで、すべてを再評価する必要があります。
csi社は、高度なデジタル技術によるメリットを活用して、最適な機会を顧客にもたらすことを誇っています。これらの技術には、人工知能、バーチャル・プロトタイピング、デジタルツインなどが含まれます。LCAをサービスに追加する必要があった同社は、持続可能な製品の開発およびカーボンフット・プリントの算出においてOEMの顧客をサポートできる適格な技術パートナーを選定する必要がありました。
製品の環境への影響の80%が設計段階で決定されるため、製品開発プロセスの最初の段階でLCAを組み込むことができるソリューションを探し出す必要がありました。
ソリューション
csi社は、目的を満たすソリューションを徹底的に調査した結果、製造後の製品が及ぼす影響のみに対応している従来のLCAツールでは、もたらされる価値が限定されていることを知りました。さらに調査を続けた結果、バーチャルツイン技術をLCAに組み込むことで、着想段階から環境評価を行い、さらに下流のイノベーション・プロセス全体にわたって利用できることが判明しました。
LCAをバーチャルツインに組み込むことができる、クラウド版3DEXPERIENCEプラットフォームおよびENOVIA、NETVIBES、CATIAなど複数のブランドによるサステナビリティ・ソリューションに関する、ダッソー・システムズのパートナー、CCS サービス GmbHのデモによる価値提案が最も説得力のある候補として注目されました。
3DEXPERIENCEプラットフォームは、組織のプロセス全体を通じてデジタル連続性を実現して、持続可能性を要件管理、変更管理、タスク管理などのその他のプロセスと結びつけます。長年のCATIA V5ユーザーであるCSI社は、CATIAやSOLIDWORKSなど、マルチCADシナリオから複数の製品構成を結びつけるプラットフォームの機能を評価しています。
メリット
ダッソー・システムズおよびCCS社との緊密な連携により、csi社はソリューションを迅速に導入しています。今後数ヶ月の間に、多くのメリットを実現できる見込みです。
エンジニアリングとLCAのデジタル連続性により、同社は環境に関するインサイトをバーチャルツインに追加して強化することで、連携を改善して持続可能性に関するより効果的な意思決定ができると考えています。これにより、持続可能性および製品ニーズを成功させる重要性を、プロジェクトに従事するすべての担当者が認識できます。また製品開発のさらに早期段階で顧客のエコデザイン・プロセスをサポートすると同時に、オペレーションを最適化して持続可能性の目標を達成することができます。
さらに、デジタル・シミュレーションにより、高額なプロトタイプを製作することなく、さまざまなシナリオを迅速に評価することができます。これにより、同社は、自動車業界顧客の持続可能性戦略の強化だけでなく、生産コストの削減や市場投入までの時間短縮をサポートしています。
csi社について
csi社(ドイツ本社)は、25年以上にわたって大手自動車企業の信頼できるパートナーであり続けています。csi社は、クラスA領域(バンパーやダッシュボードなどの自由曲面)、ボディ・ワーク、軽量構造、インテリア、エクステリア、電気/電子、シミュレーションに対応する製造およびプロジェクト管理の専門知識に基づき、自動車・輸送機械・モビリティOEMにエンジニアリング・サービスを提供しています。OEMの製品イノベーションを加速させる、さまざまなサービスを同社の優秀なエンジニアがサポートしています。
CCS社について
CCS社は、プロセスに関する知識を十分に備えた、ダッソー・システムズの信頼できるパートナーです。バリュー・エンゲージメントとデザイン思考型ののアプローチにより、自動車、航空、機械エンジニアリング、プラント建設など、さまざまな業界で高い評価を得ています。同社のソリューションには、ソフトウェア/ハードウェアの導入、トレーニングおよびサポートが含まれています。