Bouygues-Thai社

寸分の違いない正確な寸法および形状のプリファブ/プレカット壁を施工現場に適時に納入して、作業員が適切に設置に必要なすべての情報を得て憶測作業および過剰な現場資材を回避することで、プロジェクトを円滑に進めることができます。また、現場での切断作業が必要ないため、作業員の安全性も向上します。Bouygues-Thai社は、クラウドの3DEXPERIENCEプラットフォーにより、建設企業にとって理想の現場作業を実現しています。

Bouygues Construction社の子会社である同社は、ムアントンタニの新都市開発以来、30年以上にわたって、常に最先端の建設手法と技術を導入して、プロジェクトの効率化および作業員の健康と安全を向上させて、実績を積んでいます。

「タイの建設ビジネスは、あらゆる側面、特に安全面において急速に進化しています」とBouygues-Thai社のマネージング・ディレクターPatrice Bard氏は述べています。「かつては見過ごされていた問題点が、今では現実的な優先事項になっています。労働時間が規制されているため、熟練した作業員により、より多くのことを行う企業努力が必要です。これに対応するには、先進的な機械や設備を使用およびデジタル技術を導入して、環境への影響を低減しながら、より社会的責任を果たす新しいアプローチを導入する必要があります。」

Bouygues-Thai社は、プリファブ・コンクリート壁パネルの設計プロセス改善に対処するために、迷うことなく最新のソフトウェアを採用しました。同社は、専門工事会社であるTexca Wall社からの設計ルールを詳細な3Dモデルに変換して関連する作業指示書を作成できる、設計アプリケーションを必要としていました。Bard氏は、バンコクの業界イベントで目にした3DEXPERIENCEプラットフォームの機能が自社にもたらす価値を認識していました。これがBouygues-Thai社がBouygues Construction社の既存の3DEXPERIENCEプラットフォーム（クラウド・ライセンス）を使用して必要な設計ツールを利用する絶好のきっかけとなりました。

「複数の専門分野を単一の構造内に統合して調整する、ダッソー・システムズの海洋/オフショア業界向けソリューションを見て、多くの点で共通する同じ種類の課題があることを知りました」とBard氏は述べています。「3DEXPERIENCE プラットフォームのCATIAをドライウォ―ルのパーティション・プロジェクトに使用しているのを見て、当社の同様の設計課題を解決できると確信しました。」

Bouygues Construction社の技術パートナー、Impararia社が、緊急のプロジェクトを期限内に完了する専門知識を提案して、CATIAにより、壁レイアウトを自動化および店舗図面や部品表を作成しました。このアプローチがきっかけとなり、Bouygues-Thai社および専門工事会社Texca Wall社は、使い慣れた2D図面をCATIAに移行して、プリファブ壁の設計プロセスの迅速化および簡素化を実現しています。

「Impararia社のナレッジに基づいて、Texca Wall社から受け取った設計ルールをCATIAで使用できるソフトウェア機能に変換して、プリファブ壁パネルの3Dモデルの作成を自動化しています。数回のクリックでジオメトリを作成できます。」とBouygues-Thai社の設計マネージャ、Jean-Francois Rouanet氏は述べています。

「3DEXPERIENCEプラットフォームにより、同様のプロジェクトに対する通常の施工に比べて80%の期間短縮を達成しています。Texca Wall社は、この成果に驚いています。」

Bouygues-Thai社は、Texca Wall社の壁レイアウト設計だけでなく、各フロアのパネル数量、製造および配送の日程、工程の計画、アセンブリー・ノウハウの仮想化もサポートしています。Bouygues-Thai社は、現場外でのコンクリート壁の設計および製作により、より迅速、効率的かつ持続可能な建設を目指しています。

「CATIAにより、チームが各壁の製造に必要な材料の量を正確に判断して、特定の技術要件を確実に満たしています。また、不適切な施工を回避して資材を最適化して廃材を6%削減しています」とBouygues Construction社のビジネス・トランスフォーメーション・プログラム・ディレクター、Frederic Gal氏は述べています。

CATIAによるプリファブ壁の完璧な設計と明確な作業指示の作成により、建設段階を円滑に進めて、現場作業を最小限に抑えて工期が短縮されています。

「1階の壁施工期間を30%短縮して、2階およびさらに上層階では50%短縮しています」とGal氏は述べています。

「現場事務所で仕事をしているときに、正確な寸法にカットされた2つの大きな壁パネルが搬入されました。設計通りの必要な資材のみが搬入されるため、現場で手を加える必要はありませんでした。」とRouanet氏は付け加えています。

設計レビューおよび現場での壁施工においても、実際の建設前に3Dモデルで設計を可視化して各自の目的を明確に示すことができます。

「図面では困難な確認も3Dモデルであればより容易に理解できます」とRouanet氏は述べています。「壁を移動させて、さまざまな角度や方向から確認できます。専門工事会社や現場の作業員に作業内容を明確に指示できます。つまり、現場で働く誰もが必要な作業を容易に把握して、プロジェクトを迅速に進めることができます。」

Bouygues-Thai社は、クラウドの3DEXPERIENCEプラットフォームによる建設の仮想化がもたらす価値を認識して、将来の建設に再利用することを目指しています。

「3DEXPERIENCEプラットフォームよって得られた成果を、他のプロジェクトに応用して、さらに世界中の他の地域で使用することを常に考えています」とRouanet氏は述べています。「当社は、知見を他のプロジェクトにで微調整して再利用しているため、プロジェクトをゼロから始める必要がありません。」

Bard氏は、3DEXPERIENCEプラットフォームは、デジタル機能を強化してより少ない労力でより多くのことを行うことを目指している建設業界に特に適していると述べています。

「デジタル化による建設業のトランスフォーメーションが始まっています。3DEXPERIENCEプラットフォームは、建設現場の円滑なオペレーションにつながる多くのメリットを当社にもたらしています。工期のさらなる短期化や作業員の安全を確保する圧力が増す中、施工を事前に計画および製品化する機能を提供するアプローチに移行する必要があります。3DEXPERIENCEプラットフォームは、紛れもなくこれをサポートします。」